精選版 日本国語大辞典 「飛砂」の意味・読み・例文・類語
ひ‐さ【飛砂】
- 〘 名詞 〙 海岸で舞い上がる砂。
- [初出の実例]「海岸線の駅はすくなし我が汽車は飛砂防止林に沿ひて駛れり」(出典:鷲(1940)〈川田順〉酒田秋田間)
…海浜を構成している砂や礫などの底質は,波や沿岸の流れの作用によってたえず移動している。この波や流れによる海浜の砂礫の輸送現象が漂砂である(飛砂,つまり風による海浜砂の輸送をも漂砂に含めることがある)。漂砂は外浜(そとはま)から前浜(まえはま)にかけて特に著しく,海浜地形や海岸汀線の変化をもたらす。…
…この土壌層からは多くの縄文~弥生土器片など文化遺物が見いだされ,人間活動の舞台になっていたことがうかがえる。
[飛砂の制御と砂丘地の利用]
海岸砂丘は海の浸食から平野を守る天然の堤防である。植物の被覆は砂の移動をおさえ,砂丘地を安定させる。…
※「飛砂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」