海底地すべり(読み)かいていじすべり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「海底地すべり」の意味・わかりやすい解説

海底地すべり
かいていじすべり

海底斜面上の堆積(たいせき)物が急激にすべり落ちる現象原因はいろいろあるが、地震を引き金とすることが多い。1923年(大正12)の関東大地震の際には、相模(さがみ)湾および東京湾口に多くの海底地すべりが発生し、海底電線を切断した。海底地すべりは陸上の地すべりと比べて、緩い斜面でも発生し、すべり落ちた物質は非常に広範囲に及ぶ。海底に沿って泥を含んだ密度の高い水が流れて、乱泥流混濁流)に転化することも多い。

[勝又 護]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海底地すべり」の意味・わかりやすい解説

海底地すべり
かいていじすべり
submarine sliding

海底に堆積した土砂が,重力作用によって海底の斜面上をすべり落ちる現象。地震や堆積物の供給過剰などが原因。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android