浸す(読み)ヒタス

デジタル大辞泉 「浸す」の意味・読み・例文・類語

ひた・す【浸す/漬す】

[動サ五(四)]液体の中につける。また、液体を十分に含ませる。「冷水に足を―・す」「ガーゼを消毒液に―・す」
ける[用法]
[可能]ひたせる
[類語]浸る漬ける漬かる

か・す【浸す/×淅す】

[動サ四]
水にひたす。つける。
「秋刈りし室のおしねを思ひ出でて春ぞたなゐに種も―・しける」〈堀河百首
米を洗う。米をとぐ。〈新撰字鏡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「浸す」の意味・読み・例文・類語

ひた・す【浸・漬】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 液体の中に入れる。漬ける。
    1. [初出の実例]「水酒に漬(ヒタ)して用ふ」(出典日本書紀(720)仁徳六二年五月(前田本訓))
    2. 「手足もひたしたれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
  3. ぬれるようにする。ぐっしょりとぬらす。しめす。おしひたす。
  4. ある雰囲気心情に入りこませる。
    1. [初出の実例]「興奮や緊張にひたされているときも」(出典:湯葉(1960)〈芝木好子〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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