出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
沖縄の古語辞書。乾坤(けんこん)2巻からなり、乾巻は11部門約380項目語、坤巻は12部門約720項目語で構成されている。1711年(康煕50)国王尚貞(しょうてい)の宣旨を受け、三司官識名盛命(しきなせいめい)以下7人が編集した。序文によれば、尚賢(しょうけん)、尚質(しょうしつ)、尚貞3代の国王に仕えた老女が覚えているオモロ語や古語の口号(口ずさみ)を収録したものという。沖縄古語だけでなく和語も散見され、大和(やまと)の辞書、物語類からの引例が目をひく。とくに辞書の『呉竹集(ごちくしゅう)』『節用集(せつようしゅう)』が活用されている。書名の意味は、効験あることばを集めてひとまとめ(混)にした集、の意らしい。沖縄県立博物館所蔵の「評定所本(ひょうじょうしょぼん)」は最古の筆写本であり、原本であろうと思われる。評定所本の影印を収め流布(るふ)本との校異を示したものに『混効験集――校本と研究』(外間守善(ほかましゅぜん)編著・1970)がある。
[外間守善]
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【琉球語の文献資料】
韻文の資料は《おもろさうし》,組踊(くみおどり)の脚本,琉歌集の3種がおもなものである。また《混効験集》(1711)は《おもろさうし》のための古辞書である。王家の辞令,古文書,史書,金石(きんせき)文などは地名,人名,若干の琉球語の単語などをふくんでいる。…
※「混効験集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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