港湾調査(読み)コウワンチョウサ

デジタル大辞泉 「港湾調査」の意味・読み・例文・類語

こうわん‐ちょうさ〔カウワンテウサ〕【港湾調査】

港湾統計を作成するために、国土交通省が行う基幹統計調査。一定以上の入港・貨物取扱実績がある全国のすべての港湾対象に、港船舶数や取扱貨物量などを調査する。甲種に分類される重要性の高い港湾は毎月、それ以外の乙種港湾は年1回実施。第1回の調査は昭和23年(1948)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「港湾調査」の意味・わかりやすい解説

港湾調査
こうわんちょうさ

港湾の実態を明らかにし、港湾の開発、利用および管理に資することを目的とした調査。国土交通省が公表する交通関係統計の一つで、統計法上の基幹統計に位置づけられている。港湾調査規則で定められている甲種港湾および乙種港湾を対象としている。

〔1〕甲種港湾 甲種港湾に位置づけられている港について、毎月末、入港船舶、船舶乗降人員、海上出入貨物、本船荷役、泊地、係船岸を調査している(2020年時点では166港)。ここで、甲種港湾は、(1)港湾法(昭和25年法律第218号)第2条2項に定める国際戦略港湾国際拠点港湾重要港湾、(2)最近5か年間継続して毎年外国貿易船の入港実績が1隻以上あり、かつ、外国貿易貨物の取扱実績が1万トン以上ある港湾または、最近3か年間継続して毎年外国貿易船の入港実績が1隻以上あり、かつ、外国貿易貨物の取扱実績が2万トン以上ある港湾、(3)最近3か年間継続して毎年内国貿易船(鉄道連絡船および自動車航送船を除く)の入港実績が50万総トン以上あり、かつ、内国貿易貨物(鉄道連絡船および自動車航送船を除く)の取扱実績が50万トン以上ある港湾をさす。

〔2〕乙種港湾 乙種港湾に位置づけられている港について、毎年末、入港船舶、船舶乗降人員、海上出入貨物を調査している(2020年時点では533港)。ここで、乙種港湾とは、(1)港湾管理者が設立されている港湾で、(2)最近3か年間継続して毎年5総トン以上の入港実績が1隻以上ある甲種港湾以外の港湾または貨物取扱量が50トン以上ある甲種港湾以外の港湾をさす。

 この調査は、1905年(明治38)に内務省において臨時調査を行ったのが始まりである。

[飯塚信夫 2020年9月17日]

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