基幹統計(読み)キカントウケイ

デジタル大辞泉の解説

公的統計の根幹をなす重要性の高い統計国勢統計国民経済計算労働力統計人口動態統計工業統計経済構造統計など56の統計が指定されている。
[補説]基幹統計は所轄する各府省が行う基幹統計調査をもとに作成される。

基幹統計と基幹統計調査
所管府省基幹統計基幹統計調査調査周期調査方法
内閣府国民経済計算---
総務省国勢統計国勢調査5年全数
総務省住宅・土地統計住宅・土地統計調査5年標本
総務省労働力統計労働力調査毎月標本
総務省小売物価統計小売物価統計調査毎月・隔月標本
総務省家計統計家計調査毎月標本
総務省個人企業経済統計個人企業経済調査四半期・1年標本
総務省科学技術研究統計科学技術研究調査1年標本
総務省地方公務員給与実態統計地方公務員給与実態調査5年全数
総務省就業構造基本統計就業構造基本調査5年標本
総務省全国消費実態統計全国消費実態調査5年標本
総務省社会生活基本統計社会生活基本調査 5年標本
総務省人口推計---
財務省法人企業統計法人企業統計調査四半期・1年全数・標本
財務省民間給与実態統計民間給与実態統計調査1年標本
文部科学省学校基本統計学校基本調査1年全数
文部科学省学校保健統計学校保健統計調査1年標本
文部科学省学校教員統計学校教員統計調査3年全数・標本
文部科学省社会教育統計社会教育調査3年全数
厚生労働省人口動態統計人口動態調査毎月全数
厚生労働省毎月勤労統計毎月勤労統計調査毎月・1年標本
厚生労働省薬事工業生産動態統計薬事工業生産動態統計調査毎月全数
厚生労働省医療施設統計医療施設調査毎月・3年全数
厚生労働省患者統計患者調査3年標本
厚生労働省賃金構造基本統計賃金構造基本統計調査1年標本
厚生労働省国民生活基礎統計国民生活基礎調査1年・3年標本
厚生労働省生命表---
厚生労働省社会保障費用統計---
農林水産省農林業構造統計農林業センサス5年全数
農林水産省牛乳乳製品統計牛乳乳製品統計調査毎月・1年全数・標本
農林水産省作物統計作物統計調査1年・年3回・随時全数・標本
農林水産省海面漁業生産統計海面漁業生産統計調査半年・1年全数
農林水産省漁業構造統計漁業センサス5年全数
農林水産省木材統計木材統計調査毎月・1年標本
農林水産省農業経営統計農業経営統計調査毎月・1年標本
経済産業省工業統計工業統計調査1年全数
経済産業省経済産業省生産動態統計経済産業省生産動態統計調査毎月全数
経済産業省商業統計商業統計調査5年全数
経済産業省ガス事業生産動態統計ガス事業生産動態統計調査毎月・四半期全数
経済産業省石油製品需給動態統計石油製品需給動態統計調査毎月全数
経済産業省商業動態統計商業動態統計調査毎月標本
経済産業省特定サービス産業実態統計特定サービス産業動態統計調査1年標本
経済産業省経済産業省特定業種石油等消費統計経済産業省特定業種石油等消費統計調査毎月全数
経済産業省経済産業省企業活動基本統計経済産業省企業活動基本調査1年標本
経済産業省鉱工業指数---
国土交通省港湾統計港湾調査毎月・1年全数
国土交通省造船造機統計造船造機統計調査毎月・四半期全数
国土交通省建築着工統計建築着工統計調査毎月全数・標本
国土交通省鉄道車両等生産動態統計鉄道車両等生産動態統計調査毎月・四半期全数
国土交通省建設工事統計建設工事統計調査毎月・1年標本
国土交通省船員労働統計船員労働統計調査1年全数・標本
国土交通省自動車輸送統計自動車輸送統計調査毎月標本
国土交通省内航船舶輸送統計内航船舶輸送統計調査毎月・1年全数・標本
国土交通省法人土地・建物基本統計法人土地・建物基本調査5年全数・標本
総務省・経済産業省経済構造統計経済センサス(基礎調査・活動調査)各5年全数
総務省・関係府省産業連関表---

※国民経済計算・人口推計・生命表・社会保障費用統計・鉱工業指数・産業連関表の6統計は、基幹統計調査以外の各種の資料をもとに作成される。
※工業統計・商業統計・特定サービス産業動態統計は、平成31年度(2019)から経済構造統計に統合される予定。
※商業統計調査・特定サービス産業実態統計調査は、平成31年度(2019)から経済構造実態調査に統合される予定。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

国の公的統計のうち、特に公共性が高く重要な56の統計で政府政策立案する根拠となる。毎月勤労統計のほか、国勢調査の統計や国民経済計算などがあり、調査手法や対象項目などを変更するには総務相承認を得る必要がある。

(2019-01-25 朝日新聞 朝刊 1総合)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国や地方公共団体などの公的機関が作成する統計について、国の統計体系全体のなかでその有用性の確保および効率的な整備という目的において重要な位置を占めるものとして、統計法(平成19年法律第53号)で指定される統計のこと。日本の統計法(旧法)は第二次世界大戦後の1947年(昭和22)に統計の真実性確保および統計体系の整備と制度の改善および発達を目的として制定され(昭和22年法律第18号)、そのなかで公的機関によって調査・作成される中心的統計が総務大臣による指定と公示に基づいて「指定統計」として規定されていた。旧法施行以来の60年間における内外の経済社会の変化、統計に対するニーズの変化などを踏まえて2007年(平成19)に統計法が全面改定され、そのなかで、旧法の指定統計の制度も、新法の目的に合わせて拡張されて、新たに基幹統計として規定されることになった。旧法下での指定統計に比して新法のもとでの基幹統計の最大の特徴は、指定統計が官公庁による統計調査に基づいて作成された調査統計のみを対象としていたのに対して、基幹統計においては調査統計に加えて行政機関の業務から収集される業務統計のほか、とくに政府によって各種の統計資料に基づいて作成される国民経済計算などの加工統計までも対象として含まれるようになったことである。これは、新法の第1条に明記されているように、国の作成する統計が「国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤」を提供し、「国民経済の健全な発展及び国民生活の向上に寄与すること」という目的意識に基づくものであり、新しい国際化時代のなかで国民の要請に広くこたえる必要が生じているとの認識によるものといえる。新法規定の基幹統計の具体的内容はその第2条4項に明記されている。まず1号として、人・世帯に関する全数調査である「国勢調査」があげられている。これは旧法のもとでも第4条において指定統計として規定されていたものである。基幹統計として2号にあげられているのが加工統計の代表としての「国民経済計算」であり、これが新法の特徴を象徴するものといえる。新法のなかで具体的に規定されている基幹統計は以上の二つであるが、3号として、今後に総務大臣が基幹統計として指定できる統計の要件が規定されている。その要件としては、国の政策立案に関する重要性、民間活動での広範な利用、国際社会関連での必要性と重要性があげられている。2019年1月時点で、新法において直接に規定された国民経済計算と国勢調査のほか、労働力調査や工業統計調査など、旧法下での指定統計の多くを含む全部で56の統計が基幹統計として指定されている。[高島 忠]

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