湖月(読み)コゲツ

精選版 日本国語大辞典 「湖月」の意味・読み・例文・類語

こ‐げつ【湖月】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 湖水にうつる月。湖上の月。
      1. [初出の実例]「岩雲依樹々、湖月到房々」(出典:蕉堅藁(1403)寄宝石寺簡上人)
      2. [その他の文献]〔杜甫‐書堂飲既夜復邀李尚書下馬月下賦〕
    2. 香木の名。分類は伽羅(きゃら)。二百種名香の一つ。
    3. 織物一種銘仙に似た絹と綿とを交ぜ織りにしたもの。大正九年(一九二〇)頃、埼玉県入間郡の織物業者たちが組織した「湖月会」から女性の着尺地や羽尺地として売り出されたもの。
  2. [ 2 ]こげつしょう(湖月抄)」の略。
    1. [初出の実例]「うせた眼鏡が湖月から出る」(出典:雑俳・唐子おどり(1704‐16頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「湖月」の読み・字形・画数・意味

【湖月】こげつ

湖上の月。唐・杜甫書堂飲し既(をは)り、夜復(ま)た李尚書を邀(むか)へて馬を下り、月下絶句を賦す〕詩 湖林風、相ひ與(とも)にし 殘、馬を下りて、復た同(とも)に傾く

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