朝鮮で初学者のための入門的な教育を行う私塾をいう。李朝中期以後に発達し全国に普及するが,起源は遠く高句麗の扃堂(けいどう),高麗の郷先生,高麗末・李朝初期の書斎にさかのぼる。学童20人内外を1人の〈訓長〉が教える一教室一教師型学校である。個人や宗族の設営のほか郷村の協同設営も多かった。教育は漢籍誦読,習字を主とし,《千字文》《類合》,唐詩など漢詩の諸書,《童蒙先習》《啓蒙篇》《小学》などの書を多く使用。
日本統治期に総督府はその自然消滅を期待したが,併合後かえって著増し,1921年には2万5482を数えた。当局はその近代学校への転換を策したが,他方村落の醇風美俗の基ともみなして弾圧を避けた。訓長の村落社会での信望は相当高く,1943年に至っても3052堂,学童数15万3784を数えた。解放後は成人用の漢文塾となったものなどのほかはすべて消滅した。
執筆者:渡部 学
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