湯村山城跡
ゆむらやまじようあと
[現在地名]甲府市湯村三丁目・和田町
湯村東部の標高四四六メートルの湯村山山頂にある中世戦国期の城跡。北方の帯那山系から盆地に迫出すように延びる比高約一五〇メートルの山頂に立地するために眺望はよく、国中地域一帯を眼下におさめることができる。戦国期の甲斐国府中の新都市づくりは、永正一六年(一五一九)相川扇状地扇頂付近の躑躅が崎館の造営を契機に開始され、その一環として大永三年(一五二三)に築造された。「高白斎記」同年四月二四日条には「湯ノ島ノ山城御普請初。五月小十三日水神ノホクラ城ニ立」とみえ、この「湯ノ島」が現在の湯村にあたる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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