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準環境 じゅんかんきょうpseudo-environment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

準環境
じゅんかんきょう
pseudo-environment

アメリカの社会学者 W.リップマンが『世論』 (1922) において用いた概念。環境についての人間がもつイメージを意味し,「疑似環境」などとも訳される。彼によれば,準環境,すなわち世界に関する内的表象は人間の思考,感情,行為を決定する要因であるとされる。行為は実在の環境のなかで行われるのであるが,行為決定は準環境によってなされるので,環境と準環境のずれの動揺などが生じる可能性がある。たとえば天動説を信じていた人々にとって,地図の縁に示される地点に行くことは奈落へ落込む危険性をもっていた。また,マルクス主義者は準環境を基礎にして希望されるべき社会を考えているといえる。第1次世界大戦後の世相の不安定をフロイト学派は内面的不調和に求めたが,リップマンは準環境と実在の社会との間のずれによる要因を強調したのである。特に現代人の環境についてのイメージは,その大部分がマス・メディアに媒介されており,人々は実在として直接認知しうる環境よりはるかに広い環境のなかに生きていることになる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

準環境
じゅんかんきょう

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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