日本歴史地名大系 「滝原宮」の解説
滝原宮
たきはらのみや
滝原の北、旧熊野街道と
「皇太神宮儀式帳」に「滝原宮一院、伊勢志摩両国堺大山中、在太神宮以西、相去九十二里、称天照太神遥宮之、御形鏡坐」として正殿一区・御船殿一宇・御床一具・瑞垣一重・御門一間・玉垣一重・御倉一宇、また「並宮一院」は正殿一区・御床一具・瑞垣一重・御門一間・玉垣一重とあり、古代の規模がわかる。大神宮神主注進状(「仁治三年内宮仮殿記」所収)に「滝原並宮者、深山之宮地也、松柏連雪、陽景希照」と記されている。「延喜式」伊勢太神宮の項に「滝原宮一座太神遥宮、在伊勢与志摩境山中、去太神宮西九十里」「滝原並宮一座太神遥宮、在滝原宮地内」とあり、滝原宮はほかの諸別宮と同じく祈年・月次・神嘗祭が行われ、滝原並宮は月次の供に預からないことが記されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報