潟原(読み)かたばる

日本歴史地名大系 「潟原」の解説

潟原
かたばる

[現在地名]那覇市若狭三丁目など

近世若狭町わかさまち村の東、とうまい村・久茂地くむじ村に囲まれた砂汀地。那覇潟原とも称し、塩田となっていた。カタガタ干潟のことで、ひいては海岸の砂汀地の埋立地もガタと称した。カタバルは干潟の原、つまり広大な干潟の意味であろう。西の海(西村の北西の海)新旧の埋立地をミーガタ(新潟)、フルガタ(古潟)とよんだ。「南島風土記」はもっと大きく湾入していたが、長虹ちようこう堤の築造によりしだいに土地が上昇して砂汀地となったものだろうとしている。

康熙三三年(一六九四)泉崎いずんざち村の宮城という者が、薩摩鹿児島の町人弓削次郎右衛門から伝授され、王府の許可を得て潟原で塩作りを始めたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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