(読み)タク

デジタル大辞泉 「濯」の意味・読み・例文・類語

たく【濯】[漢字項目]

常用漢字] [音]タク(漢) [訓]すすぐ そそぐ ゆすぐ
水ですすぎ洗う。「洗濯
[名のり]あろう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「濯」の意味・読み・例文・類語

すすぎ【濯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すすぐ(濯)」の連用形名詞化 )
  2. すすぐこと。水で洗ってきれいにすること。
    1. [初出の実例]「月に三度すすきのいとまがあるぞ。此を休沐と云ぞ」(出典:岩瀬本詩学大成抄(1558‐70頃)五)
  3. 特に、足を洗うこと。また、そのための水や湯。
    1. [初出の実例]「思ひがけのふ・お洗(すす)ぎだけじゃ白湯でナト」(出典:雑俳・冠付五百題(1857))
    2. 「御洗足(ススギ)の湯持て参らん」(出典:対髑髏(1890)〈幸田露伴〉一)

ゆすぎ【濯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ゆすぐ(濯)」の連用形の名詞化 ) ゆすぐこと。
    1. [初出の実例]「先刻の娘が大きな金盥にゆすぎの水をとって、手拭を添へて持って来た」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「濯」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 17画

(旧字)
17画

[字音] タク
[字訓] あらう・すすぐ

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は(てき)。は鳥が羽ばたきする形。〔説文〕十一上に「澣(あら)ふなり」とみえ、鳥が水に羽ばたきするように、すすぎ洗いをする意。〔孟子、離婁上〕に「滄浪(さうらう)の水(す)まば 以て我が纓(えい)(冠の紐)をふべし 滄浪の水濁らば 以て我が足をふべし」という船歌を載せている。濯い清めた状態を、濯濯という。

[訓義]
1. あらう、すすぐ。
2. きよらか、あきらか、うつくしい。
3. こえる、おおきい。

[古辞書の訓]
名義抄〕濯 アラフ・ススグ・アム・カハアム・カカヤク

[語系]
dik、滌dyukは声義近く、滌は小笹などで背を流し清めて滌(あら)う意。漱・sokも洗い清めることをいい、漱・は手で口すすぐことをいう。

[熟語]
濯衣濯纓・濯濯澣濯盥濯錦濯禊・濯濯洒・濯洗濯漱濯澡濯足・濯濯濯滌濯沐
[下接語]
雨濯・浣濯・澣濯・盥濯・濯・薫濯・灑濯・洗濯・濯・澡濯・滌濯・盪濯・祓濯・沐濯・沃濯

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android