炭所東村(読み)すみしよひがしむら

日本歴史地名大系 「炭所東村」の解説

炭所東村
すみしよひがしむら

[現在地名]満濃町炭所東

土器どき川右岸のおうぎ(三一三・三メートル)竜王りゆうおう(四五四・二メートル)大高見おおたかん(五〇四・一メートル)によって隔てられた金剛院こんごういん平山ひらやま種子たね広袖ひろそで大谷川おおたにがわ大井手おおいでの六集落よりなる。「すみしょう」ともよぶ。大井手神越かみごし炭焼長者の伝説があり、寛永期(一六二四―四四)に多量の炭を生産していたので(高松領小物成帳)、すみどころ(炭所)とよばれ、その東部を占めているので炭所東となった。金剛院の金剛寺境内に鎌倉時代の十三重石塔があり、同時代のものと推定される瓦が出土している。鎌倉時代に谷地を開拓して武士化した大谷氏一族が南北朝時代に平山種子・大谷川に城を築いて南朝方として活躍したという。鵜足うた郡に属した。

寛永国絵図には片岡かたおか郷に属する金剛院・平山・田根たね・大谷川・弘袖ひろそでがみえ、寛永一七年の生駒領高覚帳では炭所中とあり、高一千三石余。同一九年の高松領小物成帳には炭所村とあり、炭五四四石余(半分は銀納で一石銀一匁)・茶代銀一〇匁・漆代銀一匁三分・綿一貫一一五匁五分とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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