硫酸亜鉛(読み)リュウサンアエン

世界大百科事典 第2版の解説

りゅうさんあえん【硫酸亜鉛 zinc sulfate】

化学式ZnSO4。亜鉛を希硫酸に溶解した溶液を濃縮冷却すると,0~39℃で7水和物が得られる。白色結晶。以前は白色の硫酸塩であることから皓礬(こうばん∥こうは)とも呼ばれた。MgSO4・7H2Oと同形で斜方晶系。a=11.779Å,b=12.050Å,c=6.822Å,Z=4。Znに6H2Oが配位し,残る1分子のH2OはSO4の酸素と配位,H2Oの酸素水素結合をしている。39~60℃で結晶をつくると6水和物,60~100℃では1水和物が得られる。

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大辞林 第三版の解説

りゅうさんあえん【硫酸亜鉛】

亜鉛を希硫酸に溶かすか、閃亜鉛鉱(硫化亜鉛)を焼いて得られる白色の結晶性粉末。化学式 ZnSO4 七水和物を皓礬こうばんという。顔料・媒染剤・医薬品などに用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

硫酸亜鉛
りゅうさんあえん
zinc sulfate

亜鉛の硫酸塩で、通常は七水和物がよく知られ、皓礬(こうは)とよばれる。天然には無水和物および七水和物が産出する。
 工業的には硫化亜鉛を適当に(かしょう)して無水和物が得られる。金属亜鉛または酸化亜鉛、炭酸亜鉛を希硫酸に溶解し、濃縮冷却して39℃以下で結晶化すると七水和物が、39~70℃で結晶させると六水和物ZnSO46H2Oが、さらに70℃以上では一水和物ZnSO4H2Oが得られる。
 七水和物は無色・無臭。収斂(しゅうれん)性のある結晶。空気中では風解する。急に熱すると約50℃で結晶水に溶けるが、穏やかに熱すると39℃で六水和物となり、70℃では一水和物となるが、さらに240~280℃では無水和物となる。水に易溶。水溶液は加水分解して弱酸性。エタノール(エチルアルコール)に難溶。
 六水和物は無色単斜晶系結晶。比重2.072(測定温度15℃)。
 一水和物は無色の粉末。比重3.28(測定温度15℃)。用途としては顔料(リトポンとして)、防腐剤などとして使用されるが、収斂性、防腐性、止血性を利用して医薬品として用いられ、とくに点眼薬として使用される。なお毒物および劇物取締法で指定される劇薬である。[中原勝儼]

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精選版 日本国語大辞典の解説

りゅうさん‐あえん リウサン‥【硫酸亜鉛】

〘名〙 亜鉛の硫酸塩。化学式 ZnSO4 白色の結晶。七分子の結晶水をもつものは皓礬(こうばん)という。風化しやすく、水に溶けやすい。水溶液は酸性。劇薬で、農薬として亜鉛ボルドー液に用いるほか、防腐剤・点眼薬・めっき液などに用いる。〔薬品名彙(1873)〕

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