烏丸崎遺跡(読み)からすまざきいせき

日本歴史地名大系 「烏丸崎遺跡」の解説

烏丸崎遺跡
からすまざきいせき

[現在地名]草津市下物町

烏丸崎に営まれた弥生時代前・中期の遺跡。昭和五九年(一九八四)からの発掘調査により、烏丸崎の先端部から基部にかけて広大な面積を有することが判明した。同五九年に竪穴住居跡二、方形周溝墓二三以上、同六〇年に方形周溝基一一以上、土壙、溝跡、同六二年に方形周溝墓五、溝跡、同六三年に方形周溝墓一三など、多数の遺構が検出された。竪穴住居跡は内部や周辺から管玉未製品・角玉未製品・石錐、製作工程を示す原石石鋸など多くの玉造関係の遺物が出土しており、その数は数万点に及ぶ。原石は碧玉、石錐は瑪瑙・頁岩、石鋸は紅簾片岩製で、いずれも日本海側あるいは和歌山方面から入手したものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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