無国籍児(読み)むこくせきじ

百科事典マイペディアの解説

無国籍児【むこくせきじ】

国籍法(1950年公布)では,無国籍の防止のために,父母がともに知れないとき,または国籍を有しないときは,日本で生まれたことを理由として,子どもは日本国籍を取得するとしている。国籍法の改正(1985年公布)では,出生から引き続き3年以上日本に居住するものの帰化条件が緩和された。しかし,近年,外国人らしい母親が病院で出産した後,行方不明になった場合などで〈母親が外国人である可能性が高い〉ことを理由に日本国籍の取得が認められず,他方外国の国籍も取得できないケースが増加してきている。これが無国籍児の問題である。無国籍児側から日本国籍の確認訴訟が提起されたケース(アンデレ事件)について,1995年最高裁は〈国は父母を特定するという挙証責任を負い,それが果たせないときは国籍法に基づいて日本国籍を取得させねばならない〉という趣旨の判示をした。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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