熱に浮かされる(読み)ねつにうかされる

精選版 日本国語大辞典 「熱に浮かされる」の意味・読み・例文・類語

ねつ【熱】 に 浮(う)かされる

高熱のため、うわごとをいう。
人情本・恩愛二葉草(1834)初「熱(ネツ)に浮(ウ)かされての妄語(うはごと)にも、言ふは其方(そなた)の事計り」
一つのことに熱中し、前後を忘れる。他を忘れて夢中になる。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「薬種屋丁稚が熱に浮かされたやうに『さうだ』トいふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「熱に浮かされる」の意味・読み・例文・類語

ねつかさ・れる

病気で高熱のためにうわごとを言う。
前後を忘れて夢中になる。のぼせ上がる。「―・れていて忠告など耳に入らない」
[補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「熱にうかされる」と「熱にうなされる」について、どちらの言い方を使うか尋ねたところ、次のような結果が出た。
 平成18年度調査平成26年度調査
熱にうかされる
本来の言い方とされる)
35.6パーセント57.2パーセント
熱にうなされる
(本来の言い方ではない)
48.3パーセント27.1パーセント

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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