熱電気発電(読み)ネツデンキハツデン

化学辞典 第2版 「熱電気発電」の解説

熱電気発電
ネツデンキハツデン
thermoelectric generation of electricity

熱起電力を利用した発電をいう.構造半導体のn型とp型を接合した熱電対素子とし,その直列並列の組合せと,使用する熱源性質とによって決定される.熱源としては,
(1)地熱工場廃熱など,
(2)太陽熱
(3)化石燃料などの燃焼熱
(4)核分裂による発熱
などが考えられる.現在,種々の形式の熱電気発電機がつくられているが,いずれもその効率は2~3% 程度で低い.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱電気発電」の意味・わかりやすい解説

熱電気発電
ねつでんきはつでん
thermoelectric generation of electricity

熱起電力を利用した発電。普通はp型の半導体を接合した多数の熱電対を素子として,直列と並列に組合せて使う。熱源としては太陽熱や燃焼熱などを利用する。熱効率はきわめて低く 10%以下である。

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世界大百科事典(旧版)内の熱電気発電の言及

【温度差発電】より

…温度が低く温度差が20℃くらいと小さいので作動流体としてはアンモニアやフロンが用いられる。金属や半導体に温度差を与えると電流が流れるゼーベック効果を利用する熱電気発電と組み合わせることも考えられる。発電した電力はケーブルで送電されるが,長距離の場合は困難もあるので離島への電力供給から実用に入るものと期待されている。…

※「熱電気発電」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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