デジタル大辞泉
「燃」の意味・読み・例文・類語
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も・える【燃】
〘自ア下一(ヤ下一)〙 も・ゆ 〘自ヤ下二〙
① 火がついて、炎が立つ。焼けて、炎がおこり立つ。燃焼する。
※
古事記(712)中・
歌謡「さねさし
相摸(さがむ)の
小野に 毛由流
(モユル)火の 火中に立ちて 問ひし君はも」
② 炎のような光を放つ。
陽炎(かげろう)の光や蛍の光、また、夏のきびしい陽光などの
形容に用いる。《季・夏》
※古事記(712)下・歌謡「
埴生坂 我が立ち見れば かぎろひの 毛由流
(モユル)家群 妻が家のあたり」
③ ある
感情に動かされて、
気持が高ぶる。悲しみや怒り、また、感動などで胸が熱くなる。
※
万葉(8C後)五・八九七「五月蠅
(さばへ)なす 騒く児どもを
打棄(うつ)てては 死は知らず 見つつあれば 心は母延
(モエ)ぬ かにかくに 思ひわづらひ 哭のみし泣かゆ」
④ 赤い色がひじょうに鮮やかに輝くたとえ。→
燃えるよう。
※写生紀行(1922)〈
寺田寅彦〉「庭には赤いダーリアが燃えて居た」
もや・す【燃】
〘他サ五(四)〙
① 燃えるようにする。物に火をつける。燃す。たく。
※竹取(9C末‐10C初)「
御文、〈略〉火をつけてもやすべきよし仰せ給ふ」
② 感情や
意欲で心を高ぶらせる。からだを熱くする。
※天草本伊曾保(1593)イソポの
生涯の事「ミノ ホムラヲ moyaite
(モヤイテ) ソシリマワッテ」
③ おこったように言う。〔新撰大阪詞大全(1841)〕
も・す【燃】
〘他サ五(四)〙 もやす。焚(た)く。
※康頼本草(1379‐91頃)本草木部上品之上集「墨 味辛无レ毒。和末川於毛須計无乃須美。又云加良須美」
もえ【燃】
〘名〙 (動詞「もえる(燃)」の
連用形の
名詞化) もえること。燃えるぐあい。
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