片しゃぎり(読み)カタシャギリ

デジタル大辞泉 「片しゃぎり」の意味・読み・例文・類語

かた‐しゃぎり【片しゃぎり】

歌舞伎下座音楽の一。太鼓能管による囃子はやししゃぎり楽器編成から大太鼓を除くのでいう。松羽目物まつばめもの口上などの幕開き時代物幕切れなどに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「片しゃぎり」の意味・読み・例文・類語

かた‐しゃぎり【片しゃぎり】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎の下座音楽の一つ。太鼓と能管(のうかん)を使うもので、比較的格調が高い。松羽目物(まつばめもの)、口上などの幕あき、大時代狂言の幕切れなどに用いる。しゃぎりの楽器編成から大太鼓が除かれているところからいう。
    1. [初出の実例]「片しゃぎり、すべて引込に用る事あり」(出典:劇場新話(1804‐09頃)上)

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世界大百科事典(旧版)内の片しゃぎりの言及

【歌舞伎】より

…しばしば心象表現を兼ねる。 片シャギリ松羽目物,口上,大序の幕明き,時代物の大詰に太鼓,能管で打ち囃す格調の高い囃子。〈シャギリ〉を囃す楽器から大太鼓を除いたもの。…

※「片しゃぎり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」