片倉城跡(読み)かたくらじようあと

日本歴史地名大系 「片倉城跡」の解説

片倉城跡
かたくらじようあと

[現在地名]八王子市片倉町

北を湯殿ゆどの川、南を兵衛ひようえ川に挟まれた小比企こびき丘陵東端にある中世城館の跡。都指定史跡。当地に初めて城を築いたのは鎌倉幕府政所別当大江広元の子孫長井氏とされるが、現状の片倉城跡の遺構戦国期のもので、北条氏により手が加えられている。長井氏は城の原型を造ったのであろう。同氏は、広元の第二子時広が出羽国置賜おきたま郡に住して同郡長井ながい(現山形県長井市)にちなんで長井を称したのが始まりという。長井氏と片倉の関係は、建暦三年(一二一三)五月当地の横山氏が和田義盛の乱に連座し、一族滅亡した後、その旧領横山庄が勲功の賞として時広の父広元に与えられたときにさかのぼる(「吾妻鏡」建保元年五月七日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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