片埜神社(読み)かたのじんじや

日本歴史地名大系 「片埜神社」の解説

片埜神社
かたのじんじや

[現在地名]枚方市牧野阪二丁目

穂谷ほたに川右岸の台地上に鎮座。「延喜式」神名帳に載る交野かたの郡「片野カタノヽ神社」に比定される。素盞嗚尊・櫛稲田姫命・八島志奴美命・菅原道真の四座を祭神とする。旧郷社。社伝によれば垂仁天皇のとき、野見宿禰が素盞嗚尊を祀って家の鎮守としたのに始まるといい、別の伝承では牛頭天王を用明天皇の代に勧請したと伝えるが、この地の古代豪族交野忌寸の祖神という説がある。

中世にはまき一宮(天文二四年七月吉日「牧一宮神田帳」片埜神社文書)、牧郷一宮(永禄一一年四月日「篠原長房禁制写」同文書)と称し、牛頭天王と北野天神を主神としていた(慶長七年一一月「一宮棟札写」同文書)。当社に残る最も古い文書は、天文八年(一五三九)一一月一六日の、社僧と思われる松坊祐順が「当郷一宮楽頭職」を売渡したことに関する書状である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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