日本大百科全書(ニッポニカ) 「東粟倉」の意味・わかりやすい解説
東粟倉
ひがしあわくら
岡山県北東端、英田郡(あいだぐん)にあった旧村名(東粟倉村(そん))。現在は美作市(みまさかし)の北東部を占める地域。旧東粟倉村は、2005年(平成17)勝田(かつた)、大原、美作、作東(さくとう)、英田の5町と合併して市制施行、美作市となった。兵庫県に接する中国山地上にあり、兵庫県境には岡山県最高峰の後山(うしろやま)(1344メートル)をはじめ日名倉山(1047メートル)などがそびえる。吉井川水系の後山川沿いに谷底平野が開ける。後山は氷ノ山(ひょうのせん)後山那岐山(なぎさん)国定公園に属し、いまも女人禁制を守る修験道(しゅげんどう)の霊山。後山から駒(こま)の尾山の山麓(さんろく)にかけては、1938年(昭和13)から開拓された野開墾と称する畑地があり、美濃早生(みのわせ)ダイコンを特産する。
[由比浜省吾]
『『東粟倉村誌』(1981・東粟倉村)』