牛毛荒井村(読み)うしけあらいむら

日本歴史地名大系 「牛毛荒井村」の解説

牛毛荒井村
うしけあらいむら

[現在地名]南区元鳴尾もとなるお町・鳴尾上浜かみはま

村の南と東は天白てんぱく川に区切られている。星崎ほしざき四ヵ村と総称される本地ほんじ南野みなみの・荒井・牛毛のうち、後者二村を合わせて称した。「牛毛と新井は二村なり文化年間より官府にては一串に牛毛新井とよぶ」(尾張国地名考)とあり、「尾張志」は四ヵ村を「星崎村」と記す。慶安元年(一六四八)改出の新田八町三反七畝余を加えた全村が志水甲斐守の給知。「徇行記」によれば、塩浜が九町余、塩屋が一一軒と記録され、平田船六艘をもち、大通行の時万場まんばノ渡(現中川区)出船、また津島祭礼車船を出していた。当村の西に鳴海伝馬なるみてんま新田・源兵衛げんべえ新田が築かれるに及んで、海に面する村の役割を終えた。宝永四年(一七〇七)塩浜は二町七反のみとなり、享和三年(一八〇三)すべて高成となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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