物日(読み)モノビ

デジタル大辞泉 「物日」の意味・読み・例文・類語

もの‐び【物日】

祝い事や祭りなどが行われる日。
江戸時代遊里で定めていた五節句などの特別の日。この日遊女は必ず客をとらねばならず、揚げ代もこの日は特に高かった。紋日もんび
[類語]祝日祝祭日旗日佳節祭日縁日

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精選版 日本国語大辞典 「物日」の意味・読み・例文・類語

もの‐び【物日】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 五節供などの祝祭日。江戸時代には、商家決算日にあたった。
    1. [初出の実例]「八重垣の若衆ひとりを取廻し〈専吟〉 物日になりし峰入の立ち〈其角〉」(出典:俳諧・分外(1704))
  3. もんび(紋日)評判記色道大鏡(1678)〕

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世界大百科事典(旧版)内の物日の言及

【遊郭(遊廓)】より

…遊女屋の建築も〈美麗に致すべからず〉と制限されながら,遊女の座敷はぜいたくで,中には3階建てもあった。遊客誘致のため,桜を植え,灯籠を飾り,にわか(俄)や踊りをみせる行事を企画し,その日は五節供などとともに物日(ものび)(紋日(もんび)ともいう)として揚代を割増しにした。明治以後は祝祭日などを紋日に扱った。…

※「物日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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