特徴層位(読み)とくちょうそうい(その他表記)diagnostic horizon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特徴層位」の意味・わかりやすい解説

特徴層位
とくちょうそうい
diagnostic horizon

土壌の記載と命名のために定量的に定義された層位。特徴的表層と特徴的次表層に分けられる。前者は有機物によって暗色になった土壌の上部,溶脱層の上部,あるいはこの両者,また有機物によって暗色になったB層の部分も含み,以下の6つがある。 (1) モリック表層  18cmの深さまで混合しても有機物含量は1%以上,土色は乾土で明度 5.5,湿土で 3.5以下,塩基飽和度 50%以上,(2) アムブリック表層 (1) に似ているが塩基飽和度が 50%以下,(3) 人工表層 (1) に似ているが 250ppm以上のクエン酸可溶五酸化二リンを含む,(4) オクリック表層 明度は乾土で 5.5,湿土で 3.5以上,有機物含量1%以上,(5) ヒスティック表層 粘土含量の多少に応じて 20~30%以上の有機物を含み,年間のある期間湿潤であるもの,(6) プラッゲン表層 長い間の厩肥施用によってできた厚さ 50cm以上の表層。また,特徴的次表層には,(1) アルジリック層 粘土の集積によってできた層で,通常粘土キュータンの認められるもの,(2) ナトリック層 アルジリック層の特殊な種類で柱状 (通常円柱状) 構造をもち,かつ 15%以上がナトリウムで飽和されているもの,(3) アグリック層 耕土層直下に生成した粘土および腐植の集積層で,これが土壌容積の少くとも 15%以上を占めるもの,(4) スポディック層 有機物およびアルミニウム,鉄から成る活性な非晶質物が集積した層 (未耕土では通常溶脱層の下方にある) ,(5) カムビック層 土性は壌質微砂土より細かく,岩石構造をもたず,かつ土色の変化,炭酸塩の除去など変質の証拠のある層位,(6) オキシック層 三・二酸化物,1:1型粘土および石英砂のような不溶解性の鉱物から成る,変質を受けた厚さ 30cm以上の次表層で,細土には2:1型粘土も,あるいは風化して塩基,鉄,アルミニウムも放出するような一次鉱物をほとんど含まないもの,(7) アルビック層 灰色ないし白色を呈し石英その他の耐久的な一次鉱物が残留濃縮した層,があり,ほかに相当量の炭酸石灰の集積したカルシック層,相当量の石膏の集積したジプシック層,相当量の石膏より易溶性な塩類 (主としてナトリウム塩) の集積したサリック層,硬盤,フラジ盤などが土壌分類の識別基準として用いられている。

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関連語 田村

最新 地学事典 「特徴層位」の解説

とくちょうそうい
特徴層位

diagnostic horizon

土壌分類のために,土壌生成作用の結果,ある特徴をもった層位を定量的に定義づけた土壌層位のこと。特徴土層とも。アメリカ合衆国農務省の土壌分類体系であるUS Soil Taxonomy (土壌タクソノミー)で初めて使用された。その後,世界土壌照合基準(WRB)や日本の土壌分類体系においても使用される。日本土壌分類体系(2017)では,グライ層,疑似グライ層,水田鉄集積層,水田灰色化層,水田表層,赤黄色風化変質層,多腐植質表層,粘土集積層,漂白化水田表層,漂白層,風化変質層,富塩基暗色表層,腐植質表層,ポドゾル性集積層,埋没腐植層がある。

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参照項目:土壌層位

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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