狗邪韓国(読み)くやかんこく

改訂新版 世界大百科事典 「狗邪韓国」の意味・わかりやすい解説

狗邪韓国 (くやかんこく)

3世紀の朝鮮弁辰十二国のうちの一つ。狗邪は加羅(から)(加耶)で,後の釜山・金海の地。《魏志倭人伝》に〈韓国を歴て,乍(あるい)は南し乍は東し,其の北岸,狗邪韓国に到る七千余里〉とみえる。《魏志韓伝》には弁辰狗邪国とある。この国の位置からして,狗邪韓国は,倭と朝鮮半島帯方郡通交のさいの中継地として古くから重要な地帯であったことを思わせる。
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百科事典マイペディア 「狗邪韓国」の意味・わかりやすい解説

狗邪韓国【くやかんこく】

魏志倭人伝》に見える国名。3世紀頃朝鮮にあった弁韓12国の一。《魏志韓伝》には弁辰(弁韓)狗邪国とある。狗邪は加羅(から)の意で現在の慶尚南道金海,釜山の地。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「狗邪韓国」の解説

狗邪韓国
くやかんこく

古代朝鮮の弁韓(べんかん)の一国。慶尚南道金海の付近。「魏志」弁辰伝では弁辰狗邪(べんしんくや)国とある。「魏志倭人伝」では帯方郡から邪馬台(やまたい)国への経路上,朝鮮半島の最後の国で,帯方郡から7000余里,対馬へ渡る直前にみえる。のち発展して金官加羅(きんかんから)国(南加羅あるいは加羅・加耶とも)となる。

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世界大百科事典(旧版)内の狗邪韓国の言及

【金海加羅】より

…朝鮮古代の加羅諸国中の有力国。別名は金官加羅,大伽耶,狗邪(くや)国,狗邪韓国,駕洛(から)国,任那(みまな)加羅,任那。現在の慶尚南道金海郡を中心とし,王都址の金海邑には多くの遺跡があり,早くから開けていた。…

※「狗邪韓国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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