独夫(読み)どくふ

精選版 日本国語大辞典 「独夫」の意味・読み・例文・類語

どく‐ふ【独夫】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「どっぷ」とも )
  2. 独身のおとこ。ひとり身の男。また、官位財産などのない、単なる市井の男。
    1. [初出の実例]「高祖は、領地とては一尺の地も持せず、独夫の牢人なりしかども」(出典:集義和書(1676頃)一二)
    2. [その他の文献]〔管子‐問〕
  3. 悪政を行なって、国民から見はなされた君主
    1. [初出の実例]「六軍徘徊、群兇益振。是則孟津再駕之役、独夫(トッフ)亡也。城濮三舎之謀、侍臣攸敗也」(出典太平記(14C後)一七)
    2. [その他の文献]〔書経‐泰誓〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「独夫」の読み・字形・画数・意味

【独夫】どくふ

ただの一人の男。〔子、議兵〕湯武の~・紂(ちう)を誅すること、獨夫を誅するが(ごと)し。故に泰誓に獨夫紂と曰へるは、此れを之れ謂ふなり。

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