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書経 しょきょう Shu-jing

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

書経
しょきょう
Shu-jing

中国の古典で,五経また十三経の一つ。58編。古くは『書』または『尚書』といったが,宋代からは『書経』という。伝説では,孔子が古聖王の記録 100編を整理編集したものというが,その真偽はともかく,戦国時代思想家には,『書』を聖証として引用する者があった。

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デジタル大辞泉の解説

しょきょう〔シヨキヤウ〕【書経】

中国の経書五経の一。20巻、58編。孔子の編といわれる。尭(ぎょう)舜(しゅん)から周までの政論・政教を集めたもの。もと「書」「尚書」。宋代から「書経」とよばれる。秦の焚書(ふんしょ)で散逸、前漢の伏生(ふくしょう)の口伝「今文(きんぶん)尚書」と、孔子の旧宅で壁中から発見された「古文尚書」との二系統があったが、現在「古文」とされている「書経」は東晋の梅賾(ばいさく)の偽作。

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百科事典マイペディアの解説

書経【しょきょう】

中国の古典。五経の一つ。《書》《尚書》とも。夏・商(殷(いん))・周の史官が当時記録したものを,周末に至って孔子が編纂(へんさん)したといい,いわゆる《今文(きんぶん)尚書》33編,《古文尚書》25編が残っているが,中には後世の偽作も含まれているとされる。
→関連項目禹貢経書儒教平秩東作毛公鼎

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世界大百科事典 第2版の解説

しょきょう【書経 Shū jīng】

中国の経書。五経の一つ。先秦では単に《書》といい,漢代からは《尚書》と呼ばれ,宋以後《書経》と称される。《書》は史官の記録に由来する中国最古の文献であり,早くから民族の古典として尊ばれており,儒家はそれを自己の経典としたのである。周王朝の創業者である文王,武王,周公を主人公とする諸編,〈周書〉のいわゆる五誥(ごこう)がその根幹であった。ところが諸子百家との論争がさかんに展開されるころに,儒家の理念を投影した尭・舜の世の記録(〈虞書〉)や,禹および夏王朝の記録(〈夏書〉),殷王朝の記録(〈商書〉)が加上された。

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大辞林 第三版の解説

しょきょう【書経】

中国の、五経の一。五八編。尭ぎよう・舜しゆんから夏・殷いん・周の王者およびそれを補佐した人々の言辞の記録。儒家の理想政治を述べたものとして最も重要な経典。二九編は秦の伏勝が伝えた「今文尚書」、一六編は孔子の家の壁中から出たといわれる「古文尚書」に含まれていたもので、後者は後代の偽作とされている。初めは「書」、のちに「尚書」と呼ばれていたが、宋代以後「書経」と呼ばれるようになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

書経
しょきょう

儒教の五経の一つ。もと単に『書』といい、漢以後『尚書(しょうしょ)』とよばれ、『書経』と称するのは宋(そう)に始まる。『詩経』と並び称せられる古典のなかの古典である。編者は孔子(こうし)(孔丘)であると伝えられ、上古歴代史官の文書をもとに、堯(ぎょう)・舜(しゅん)以下、夏(か)・商(殷(いん))・周3代の帝王の事蹟(じせき)を100篇(へん)の書にまとめたという。史実のほか神話的伝承を含んでいるが、儒家はこれを天下統治の普遍的法則を示すものとして尊重した。
 現行の『書経』は58篇を存するが、その伝来・真偽をめぐって重要な問題がある。秦(しん)の始皇帝(しこうてい)の焚書(ふんしょ)と項羽(こうう)の咸陽(かんよう)焼打ちによる廃絶ののち、漢初ふたたび世に出た『書』は、秦の博士伏生(ふくせい)が伝えた29篇(序の1篇を含む)で、漢代通行の隷書(れいしょ)で書かれていたので『今文(きんぶん)尚書』という。その後、孔子の旧宅の壁中から、今文より16篇多い『書』が発見されたが、古代の蝌蚪(かと)文字で書かれていたので『古文尚書』とよばれた。この『古文尚書』は前漢の武帝(ぶてい)のとき孔安国(こうあんこく)が読み伝授したが、西晋(せいしん)末の永嘉(えいか)の乱に失われてしまった。ところが4世紀の初め、東晋の梅(ばいさく)が孔安国伝と称する『古文尚書』58篇を朝廷に奉ったのである。その内容は、今文の28篇を33篇に分け、これに偽作の25篇を加え、もと1篇の序は分割して各篇首に配し、かつ全篇にわたってこれまた偽作の孔安国の伝(注釈)をつけたものであった。これを『偽古文尚書』という。唐初、孔穎達(くようだつ)らが勅命によって『五経正義』を著したときには、まだ偽作のことは明らかでなく、『尚書』の正義(疏(そ)ともいい、注釈のこと)はこの本に依拠し孔伝を祖述したために、これが正統的な地位を得て継承されることになった。しかし、南宋(そう)の蔡沈(さいちん)が師朱子(しゅし)(朱熹(しゅき))の意を受けて注釈を施した『書集伝』では、今文・古文の区別に留意し、序と孔伝を疑って採用していない。清(しん)初、閻若(えんじゃくきょ)の考証『尚書古文疏証』に至って、偽作の様相は逐一明らかにされたのであった。今文の28篇(現行33篇)を『真古文尚書』と称する学者もある。[廣常人世]
『諸橋轍次著『経学研究序説』(1936・目黒書店) ▽平岡武夫著『経書の成立』(1946・全国書房) ▽小林信明著『古文尚書の研究』(1959・大修館書店) ▽松本雅明著『春秋戦国における尚書の展開』(1966・風間書房) ▽加藤常賢著『真古文尚書集釈』(1964・明治書院) ▽赤塚忠訳『中国古典文学大系1 書経・易経(抄)』(1972・平凡社) ▽池田末利訳注『全釈漢文大系11 尚書』(1975・集英社) ▽陳夢家著『尚書通論』(1957・上海商務印書館) ▽張西堂著『尚書引論』(1958・西安陝西人民出版社)』

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世界大百科事典内の書経の言及

【中国文学】より

…金文の辞を作ったのは史官であって,史官の職は文書・記録をつかさどることにあった。《書経》は明らかに史官によって作られ,伝えられたに違いない。王朝や諸侯の国の年代記を作ったのも彼らである。…

【分類】より

…インドでは天,地,人を区別せず,パクダ・カッチャーヤナのように地,水,火,風,苦,楽,魂を要素とするような哲学をつくったが,これらは構成要素であって分類とはいえず,普遍者を重んじるインドでは一般に博物学は発達しなかった。中国では,《書経》で五行,五事,八政,五紀,三徳,五福,六極など〈九疇(ちゆう)〉と呼ばれるカテゴリーが展開され,《易経》では陰と陽にもとづく体系がつくられたが,いずれも事物の性質やふるまいを規定するものと考えられ,事物を分類する枠組みとはいいがたい。分類としては《易経》の〈繫辞伝〉に出てくる〈三材〉(天,地,人)や明代にできた博物誌《三才図会》の14門があげられる(図2)。…

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