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猫の草子 ねこのそうし

世界大百科事典 第2版の解説

ねこのそうし【猫の草子】

御伽草子。渋川版の一。在京禅僧の手に成るか。訴陳状の形式を借りて,法話を聞かせるのが主眼で,祝言性濃厚な創作。慶長7年(1602)8月中旬,洛中に猫のを解き放せとの沙汰が下り,一条の辻にその旨の高札が立てられた。猫は喜ぶが,は嚙み砕かれるおそれがあるので世間へ出られない。ある夜,鼠の和尚が上京に住む尊き発心者の夢に現れ懺悔の物語をするが,僧は鼠が人に憎まれている次第を説き聞かす。次の夜,僧の夢に虎毛の猫が現れ,虎の子孫という系図を言い立て,いにしえ,綱を付けられたいきさつを語り,僧から殺生をやめよと諭されるが,猫は鼠を食うことをやめはしないと言い張り,僧は返答に窮する。

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世界大百科事典内の猫の草子の言及

【御伽草子】より

…狭義には,江戸時代に〈御伽文庫〉としてセットで刊行された絵入刊本23編をさす。すなわち《文正さうし》《鉢かづき》《小町草紙》《御曹子島渡》《唐糸草子》《木幡(こわた)狐》《七草草紙》《猿源氏草紙》《物くさ太郎》《さゞれいし》《蛤(はまぐり)の草紙》《敦盛》《二十四孝》《梵天国》《のせ猿さうし》《猫のさうし》《浜出草紙》《和泉式部》《一寸法師》《さいき》《浦嶋太郎》《横笛草紙》《酒呑童子》がそれで,《酒呑童子》の奥付に〈大坂心斎橋順慶町 書林 渋川清右衛門〉の刊記があることから,渋川版とも呼ばれている。…

※「猫の草子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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