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懺悔 さんげ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

懺悔
さんげ

仏教で,罪を悔いて許しを請うこと。懺は kṣamaの音写を略したもので,「忍」の意。罪を許して忍ぶようにと他人に要請すること。悔は過去の罪を悔いて,仏,菩薩,目上の者,大衆の前に告白し,わびること。

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懺悔
ざんげ
Ispoved'

ロシアの作家 L.トルストイの深刻な告白の書。 1879年書上げ,82年に加筆して雑誌『ロシア思想』に発表したが,すぐに発禁になった。『アンナ・カレーニナ』執筆中からトルストイは人生の意義や目的,神,死,信仰などの問題をめぐって,自殺をしかねないほど真剣に思い悩みはじめるが,この精神的苦悶から神を認識することによって危機を脱するまでのプロセスを赤裸々に告白したもの。

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懺悔
ざんげ

キリスト教で,神の代理とされる司祭に罪を告白し,ゆるしと償いの指定を求めること。告解として制度化されたが,このような形式を認めないプロテスタントの教会もある。

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デジタル大辞泉の解説

さん‐げ【×悔】

[名](スル)仏語。犯した罪悪を告白して許しを請うこと。→ざんげ(懺悔)

ざん‐げ【×悔】

[名](スル)《「懺」は、梵kṣamaの音写、「悔」はその漢字訳。古くは、また仏教では「さんげ」という》
神仏の前で罪悪を告白し悔い改めること。
キリスト教会一般では、罪を告白し、神の許しを請うこと。カトリック教会では「悔悛(かいしゅん)の秘跡」の俗称。
自分の罪を悔いて他人に告白すること。「チーム全員の前で懺悔する」「懺悔話」

せん‐げ【×悔】

さんげ(懺悔)

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百科事典マイペディアの解説

懺悔【ざんげ】

自分の犯した罪過を悔悟,告白し,許しを求めること。仏教では〈さんげ〉といい,釈迦時代に布薩(ふさつ),自恣(じし)の懺悔法があった。布薩は半月に1度,戒本を誦し,罪あれば僧伽(そうが)の中で告白し,長老の許しをこうもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

ざんげ【懺悔】

一般に自分が犯した罪や過ちを反省し,神仏や他人に許しを請うて,心身の苦悩からの解放を求める宗教行為。仏教語としてはサンスクリットのkṣamaに由来し,〈懺〉はその音写語,〈悔〉は意訳語で,〈さんげ〉と読む。初期の仏教教団では,殺人,盗み,姦淫,妄語の四重罪を犯したものは教団から追放されたが,それ以外の罪は大衆の前もしくは一人の個人の前で懺悔して許された。懺悔の方法は右肩の衣を脱ぎ,右ひざを地につけ,合掌して相手の比丘の足に礼し,自分の罪名をいうことから成り立っていた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

懺悔
ざんげ

元来は仏教用語で、「さんげ」と発音する。懺はサンスクリット語のkamaの音写、悔がその意味を表す漢語である。自分の犯した罪過を悔い、神仏や他人に赦(ゆる)しを乞(こ)う行為が懺悔であるが、仏教に限らず他の宗教にも類似の行為があり、日常用語としても広く使用され、「ざんげ」と通称されている。[赤池憲昭]

仏教における懺悔

初期の仏教では布薩(ふさつ)・自恣(じし)とよばれる懺悔法が行われていた。布薩は、半月ごとに比丘(びく)が集まり、戒を唱えて罪障を数え、犯した罪があれば自発的に告白し、赦しを受ける。自恣は、夏安居(げあんご)の終わりに、比丘が互いに批判しあい、各自が懺悔する方法である。懺悔は比丘自身の修行であるが、同時に教団としての統制と一元化を図るうえで重要な役割を果たした。仏教の発展に伴い、懺悔法も各種の形式が整えられ、教理的にも体系化されてゆく。種別としては、二種懺悔、三種懺悔、三品(さんぽん)の懺悔、五種懺悔、六根懺悔などがあり、宗派別ないし出家・在家別に応じてそれぞれの方式が実践された。比丘が懺悔を行う場合には五種の作法が定められた。(1)右肩の法衣(ほうえ)を脱ぎ、(2)右膝(ひざ)を地につけ、(3)合掌し、(4)大比丘の足に礼し、(5)犯した罪の名を告げる。一方、懺悔の意味内容のうえでも分化がみられた。たとえば、三種懺悔のいう事懺(じさん)と理懺(りさん)の区別である。事懺は、身・口(く)・意の行為に表される懺悔をさし、通常の意味とほぼ同じもの。理懺は、いっさいの妄想を払い、自己の心の本性の空寂(くうじゃく)を悟ることによって、すべての罪業(ざいごう)もまた実相のないものと知り、罪を消滅する懺悔である。
 懺悔の意を述べる文を懺悔文といい、長短各種のものがあるが、もっとも有名なものが略懺悔であり、次の七言四句の偈(げ)である。「我昔所造諸悪業、皆由無始貪瞋癡、従身語意之所生、一切我今皆懺悔」(われ昔より造れる諸の悪業は、皆無始の貪(どん)・瞋(しん)・癡(ち)による。身と語と意より生ずるところなり。一切をわれ今皆懺悔したてまつる)。[赤池憲昭]

キリスト教における懺悔

キリスト教で懺悔にあたる語は、告解(こっかい)、告白、悔改(くいあらた)めなどである。カトリックでは告解は秘蹟(ひせき)の一つで、受洗者が聴罪司祭に罪を告白して赦しを受け、償いを果たす儀式をいう。告解は、人ではなく、神に向かってなされる行為であること、また感情の誇張を極力退けるところから、告解と懺悔とは別であるというのがカトリック側の主張である。「聖霊を受けよ。あなたがたが許す罪は、だれの罪でも許され、あなたがたが許さずにおく罪は、そのまま残るであろう」(「ヨハネ伝福音書(ふくいんしょ)」20章22~23)というキリストのことばに基づき、使徒とその後継者である司教・司祭に罪を赦す権能が与えられたとしている。聖堂の一角には告解場の小部屋が設けられる。
 他方、プロテスタントは、罪は告白や償いで赦されるものではないとして、告解の秘蹟を否定し、個人の内面的な悔改めを勧めたが、心の平安を求める信者については、牧師への告白を信仰への一助として認めている。[赤池憲昭]

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世界大百科事典内の懺悔の言及

【仏教】より

…前者は250戒を罰則の軽重によって5種あるいは8種に分けるが,そのうち最も重い罪は波羅夷(はらい)罪で,殺生,偸盗,婬,大妄語(悟っていないのに悟ったといううそ)を犯したものに対して課せられ,犯戒者は教団から追放される。その他は軽重はあってもすべて,懺悔(さんげ)によって許される。戒の条項は比丘で250,比丘尼では348とされる(部派により異なる)が,元来は随犯規制といって,その行為が問題として取り上げられるたびにしだいに増加したとされる(初犯は規定以前なので罰せられない)。…

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