玉の帯(読み)ゴクノオビ

デジタル大辞泉 「玉の帯」の意味・読み・例文・類語

ごく‐の‐おび【玉の帯】

束帯のとき、ほうを腰のあたりで束ねるために用いる革製の帯。とよぶ玉の飾りが縫いつけてある。上達部かんだちめ以上の者がつけた。ごくたい。

たま‐の‐おび【玉の帯】

石帯せきたい。ごくのおび。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「玉の帯」の意味・読み・例文・類語

ごく【玉】 の 帯(おび)

  1. 束帯のとき、袍(ほう)をたばねる革製の帯の一種黒漆塗りの革の帯の飾りの銙(か)に、巡方(ずんぽう)または丸鞆(まるとも)の玉を配置したもの。ごくたい。ぎょくたい。石帯。たまのおび。
    1. [初出の実例]「大弐国章こくの帯をかり侍りけるを」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)雑上・四九九・詞書)

たま【玉】 の 帯(おび)

  1. 朝服の時、袍(ほう)をたばねる帯。黒漆の革帯に、玉や石の装飾をほどこしたもの。石帯。玉(ごく)の帯。ぎょくたい。
  2. 玉のように美しい帯。
    1. [初出の実例]「白露の玉(タマ)の帯するかきこしに雪かと見ゆる庭の面かけ〈藤原為家〉」(出典夫木和歌抄(1310頃)一三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android