上達部(読み)カンダチメ

デジタル大辞泉 「上達部」の意味・読み・例文・類語

かんだち‐め【部】

摂政関白太政大臣左大臣右大臣大納言中納言参議、および三位以上の人の総称。参議は四位であるがこれに準ぜられた。公卿くぎょう。かんだちべ。

かんだち‐べ【部】

かんだちめ」に同じ。
大臣―を召して」〈竹取

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精選版 日本国語大辞典 「上達部」の意味・読み・例文・類語

かんだち‐め【上達部】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かむだちめ」とも表記 ) 摂政、関白、太政大臣、左大臣、右大臣、内大臣、大納言、中納言、参議、及び三位以上の人の総称。参議は四位であるがこれに準ぜられた。公卿雲上人。かんだちべ。
    1. [初出の実例]「帝〈略〉大臣・上達部を召して」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「御階(みはし)もとに、親王(みこ)たちかむたちめつらねて」(出典源氏物語(1001‐14頃)桐壺)

かんだち‐べ【上達部】

  1. 〘 名詞 〙かんだちめ(上達部)
    1. [初出の実例]「上達部 カンダチベ」(出典:饅頭屋本節用集(室町末))

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百科事典マイペディア 「上達部」の意味・わかりやすい解説

上達部【かんだちめ】

公卿(くぎょう)

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旺文社日本史事典 三訂版 「上達部」の解説

上達部
かんだちめ

公卿の異称で,三位以上の殿上人をいう
参議は四位であってもこれに含まれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「上達部」の意味・わかりやすい解説

上達部
かんだちめ

公卿

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世界大百科事典(旧版)内の上達部の言及

【公卿】より

…鎌倉時代以降,公卿の員数はますます増大したが,一方,家格の形成に伴い,公卿に昇る上流廷臣の家柄もしだいに固定し,江戸時代には,その家柄に属する廷臣の総称として,公家とほぼ同じ意味にも用いられた。上達部(かんだちめ),卿相(けいそう),月卿(げつけい),棘路(きよくろ)などの異称もある。【橋本 義彦】。…

※「上達部」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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