日本歴史地名大系 「玉調浦」の解説 玉調浦たまづけうら 長崎県:下県郡美津島町玉調浦船越(ふなこし)の地狭部に内浅海(うちあそう)より湾入した浦。「和名抄」に記される下県郡玉調(たまつき)郷の遺称地とされ、古代の遺跡が多く分布し、四方に通じた山道が開け、早い開発がうかがえる。入江の小さな岬にある玉調遺跡では古墳時代の箱式石棺四基が調査され、須恵器の坏・壺などが出土。浦の北側の海岸の五次郎(ごじろう)遺跡では破壊された石棺群が三ヵ所あり、第一・第二地点では須恵器・土師器のほか朝鮮半島系の陶質土器・銀環、第三地点では弥生時代中期の土器が出土している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報