王昶(読み)おうちょう(英語表記)Wang Chang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「王昶」の意味・わかりやすい解説

王昶
おうちょう
Wang Chang

[生]雍正2(1724)
[没]嘉慶11(1806)
中国,清の学者,文学者。江蘇省青浦県の人。字,徳甫。号,述庵。蘭泉先生と呼ばれた。乾隆 19 (1754) 年進士に及第,刑部郎中となり,一時罪によって免職されたが軍功によって復官し,陝西雲南,江西3省の布政使などをつとめた。同 59年退官,居所を春融堂と名づけて自適,著述にあたった。『大清一統志』『続三通』などの書の編纂に参加,金石の学を好み,また詩文ともにすぐれ,詩は杜甫韓愈陸游 (りくゆう) ,詞は姜 夔 (きょうき) ,文は韓愈を宗とした。ほかに随筆,地誌など著作が多い。詩文集『春融堂詩文集』,著『征緬紀聞』『蜀徼紀聞』『金石萃編』,編著明詩綜』『湖海詩伝』『湖海文伝』など。

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世界大百科事典(旧版)内の王昶の言及

【金石学】より

…また数多い地方志類にも,金石の目(もく)が立てられ石刻を収載することが通例化した。さらにあらゆる石刻を時代順に網羅,編纂する事業もすすみ,王昶(おうちよう)の《金石萃編(すいへん)》160巻(1805)とそれを補った陸増祥の《八瓊室(はちけいしつ)金石補正》120巻ができあがった。このほか全国の石刻の目録として孫星衍(そんせいえん)の《寰宇(かんう)訪碑録》が有名であるほか,葉昌熾の《語石》10巻も旧中国の石刻学の精髄をうかがうことができる。…

【金石萃編】より

…中国,清代の王昶(おうちよう)の著。160巻。…

※「王昶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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