瑜伽寺(読み)ゆかじ

日本歴史地名大系 「瑜伽寺」の解説

瑜伽寺
ゆかじ

[現在地名]八代町永井

永井ながい集落の西寄りに位置し、天神社に接する。臨済宗向嶽寺派、もと聖応しようおう(現境川村)の末。法雲院と称した。山号は無碍山、本尊釈迦如来。霊亀元年(七一五)無音律師の開創という。当初の本尊薬師如来白竜に乗り白梅の樹上に現われたと伝え、大善だいぜん(現勝沼町)、鎮目寺(廃寺、現春日居町)の如来とともに甲州三薬師と称し、秘仏とされた。開帳仏春日の作。向嶽こうがく(現塩山市)一三世で聖応寺開山の無住道雲(応永二三年没)再興、改宗した。また、「薬師夢想ノ眼薬」を製したという(甲斐国志・寺記)。天正七年(一五七九)一〇月二七日には武田家より「長井村薬師堂」上葺再興のため近郷から勧進を行うことが法雲院に認められている(「武田家印判状写」寺記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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