山川 世界史小辞典 改訂新版 「生存圏」の解説
生存圏(せいぞんけん)
Lebensraum
一民族が生物学的・文化的に自己を維持,発展させるために必要とすると考えられる地域。この考え方がナチス・ドイツの地政学の中心にあり,これが外国,とりわけ東欧,ソ連地域の征服とその地の諸民族の奴隷化の口実,理論として用いられた。
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翻訳|Lebensraum
一民族が生物学的・文化的に自己を維持,発展させるために必要とすると考えられる地域。この考え方がナチス・ドイツの地政学の中心にあり,これが外国,とりわけ東欧,ソ連地域の征服とその地の諸民族の奴隷化の口実,理論として用いられた。
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… しかしこうした伝統的支配層とナチ党指導部の協力関係は,再軍備の展開のなかで崩れ,再編成されることになる。ワイマール共和制期にはベルサイユ条約の規定により7個師団10万人に限定されていた軍隊が,ヒトラー内閣成立後急膨張し,39年夏のポーランド侵攻時には陸海空あわせて51個師団100万人になったが,この過程で,それまでは〈恐慌からの脱出の方策〉として再軍備に協力したというシャハトが不安を感じて経済相を辞任(1937年11月26日),またその直前の11月5日,ヒトラーからドイツ民族の〈生存圏〉獲得のための侵略計画を打ち明けられた陸軍首脳部と外相ノイラートは驚愕する。そして38年初頭,外相の更迭(リッベントロップ外相の登場),陸軍首脳部のユンカー出身の将軍たちの大量の引退と配置がえが行われる。…
…35年一般兵役義務を再び導入,また軍拡経済により大量失業の克服に成功する。対外政策ではヨーロッパ東部にドイツ民族の〈生存圏〉樹立の政策に邁進し,その手はじめに38年オーストリア,ズデーテン地方を併合,39年3月チェコスロバキアを軍事占領する。同年8月独ソ不可侵条約締結後,9月ポーランドへ侵攻。…
…自由主義,民主主義,議会主義(多数決主義)はすべて〈指導者〉支配に反するものとして拒否され,組織論としては,いっさいの合議制と下からの選挙制度を排除する〈指導者原理〉が主張された。(4)この〈社会ダーウィン主義〉は国際的な民族間の〈生存競争〉の場にも適用され,〈支配民族〉たる使命を負った民族は,その生存のために必要な空間(〈生存圏〉〈生命線〉)を弱小民族の犠牲において確保する権利があるとされた。ファシズムの,こうした〈生存圏〉思想に基づく対外侵略は〈ファシスト帝国主義〉と呼ばれる。…
…上巻は自叙伝,下巻はミュンヘン一揆までのナチスの歴史というスタイルで記述が進められ,政治,外交,戦争,社会,宗教,教育,芸術,新聞,宣伝,スポーツなど多角的に問題が論じられている。しかし,この書物の中心眼目は,ユダヤ人排斥ならびにヨーロッパ東部におけるドイツ民族の〈生存圏〉樹立という二つの基本目標を設定し,かつ歴史を人種間の生存をめぐる闘争と強者による弱者の征服の過程とみなす社会ダーウィニズムの世界観によって,この二大目標の実現を正当化したところにある。本書は,33年1月ヒトラー政権成立までに,ドイツ国内でほぼ28万部が刊行され,同年末に150万部,第2次世界大戦が勃発した39年に500万部,43年には984万部と飛躍的増大をみせた。…
※「生存圏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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