生活習慣病とは?(読み)せいかつしゅうかんびょうとは

食の医学館 「生活習慣病とは?」の解説

せいかつしゅうかんびょうとは【生活習慣病とは?】

《1成人病から生活習慣病へ》
〈世の中の進歩が生活習慣病を生んだ〉
 平均寿命男性80.50歳、女性86.83歳(平成26年)と、日本は現在、世界でも屈指の長寿国です。第二次世界大戦前後までは人生50年といわれてきましたが、世の中全体の技術の進歩、とくに医学界の著しい進歩によって、人間の寿命は驚くほど延びたわけです。また、それだけではありません。公衆衛生の向上・拡充、保険制度の整備による医療の普及、また日本人の生活水準そのものが向上したことも一因といえるでしょう。
 しかし、その反面、すべてにおいて進歩・向上したことが、新たな弊害を生んでいることも事実です。それは、現在の死亡原因、または主要疾患の総患者数をみると、その一端がわかります。現在の死亡原因は、第1位ががん、第2位が心疾患(しんしっかん)、第3位が男性では肺炎、女性では脳血管疾患(のうけっかんしっかん)(平成26年)。主要疾患の総患者数にいたっては、第1位が高血圧、第2位が歯肉炎および歯周疾患、第3位が糖尿病(とうにょうびょう)、第4位が脂質異常症、第5位がう蝕(しょく)(平成26年)と、そこに連ねられる疾患は、遺伝的要因や器質的要因、また外部から受ける環境要因を背景に、食習慣、運動、休養や嗜好(しこう)などの生活習慣が大きく関係しているものです。
 以上にあげた疾患は、かつては「成人病」といわれていたものです。これは、その発症が40歳代以降に多くみられたことで、そういった分類をされていたのです。しかし近年、これらの疾患が若年層、とくに糖尿病などにいたっては小学生にまでみられるようになりました。そこで、成人に起こりやすい病気ということでなく、生活習慣に大きく関係する病気という観点を重視し、平成8年12月、厚生省(現・厚生労働省)公衆衛生審議会によって、「生活習慣病」と改められることになりました。
〈二次予防から一次予防へ〉
 かつて生活習慣病が成人病と呼ばれていたころは、加齢がもっとも大きな要因といった観点から早期発見・早期治療が叫ばれていました。しかし、これはあくまで、二次予防。前述のように、現在の生活習慣病に対する考え方とは異なっています。現在では、まちがった食生活、運動不足、休養不足、過度の飲酒や喫煙など、また、その結果として起こる肥満も含めて、生活習慣病の原因となる要素を日常生活から排除すること、つまり一次予防が叫ばれています。
 しかし、リスクファクターを排除するために、生活習慣をかえるということは、非常にむずかしいことです。年齢を重ねれば重ねるだけ、これまでの習慣をかえることがむずかしくなります。具体的な改善目標はのちに述べるとして、まずは規則正しい生活を送り、生活習慣の改善によって健康増進をはかることがたいせつです。
《2体の状態を知っておく》
〈定期検診をバロメーターに〉
 さて、一次予防が叫ばれているとはいえ、早期発見のためにも、つねに自分の体の状態を知っておくことはたいせつです。勤務先での定期検診、公的機関による健康診断、また、任意での人間ドックを受けるのもいいでしょう。
 それぞれの検査項目の数値は、健康のバロメーターとして、また病気の早期発見のためにも重要ですが、その結果によって、生活習慣のどのような点を改善すべきかということにも参考になります。
 人間ドックのおもな検査項目のなかで、生活習慣病全般に関して注目したい項目は、肥満度、体脂肪率(たいしぼうりつ)、血圧、血糖値(けっとうち)、コレステロール値などです。
 たとえば、肥満や体脂肪率が高い場合には、糖尿病や高血圧、心疾患を起こしやすく、また高血糖では糖尿病と診断されます。糖尿病は他の生活習慣病への引き金になる病気でもあります。
 これらはカロリーコントロールや食事制限、運動によって改善していく必要があります。高血圧や高コレステロール血症も同様に複数の生活習慣病を起こす原因になります。具体的な改善方法は、後述の各項を参考にしてください。
〈家庭ではかれる簡易測定器を活用する〉
 最近では家庭用として、血圧測定器や体脂肪計が普及していますので、これらを購入し、家庭で定期的に、簡単にチェックすることもできます。
 また肥満は、生活習慣病といわれるすべての疾患の、大きな、またはなんらかの原因となるものです。体重のチェックだけでなく、健康を維持するために適正値を維持したいところです。
 ただ、ふとらなければいいという問題ではなく、逆にやせすぎで糖尿病をまねくこともあります。
 身長によって適正体重も異なるので、次にあげた肥満度やBMI(Body Mass Index)の計算方法をもとに、体重管理をしていくこともたいせつです。
●BMIの求め方 BMI=体重(kg)÷{身長(m)}2
標準体重の求め方 標準体重(kg)={身長(m)}2×22
●20未満なら「やせぎみ」、20~25未満なら「正常」、25以上なら「肥満」です。標準体重は上記数式のように、BMIの理想値22を元に逆算するものです。
《3食生活の改善》
〈インスタント食品、外食の便利さも要注意〉
 生活習慣病の予防、または改善のために注意したい食生活の大きなポイントは、
(1)摂取カロリーのコントロール
(2)栄養バランスのコントロール
(3)適切な食習慣の定着
の3つです。
 近年、日常の食生活においては、食べたいものを食べることができる環境がととのい、また手軽なインスタント食品の普及や外食の利用の増加などで、知らないうちに、意外とカロリーが高いものを摂取していたり、塩分や糖分を必要以上にとっていたりということがあります。これもまた、生活習慣病の発症に拍車をかける要素になっています。前述のポイントをきちんと理解し、日々の食生活に生かしましょう。
<(1)摂取カロリーのコントロール>
 近年、食生活が豊かになっているとはいわれていますが、「国民健康・栄養調査(平成23年)」によると、ここ20年ほどの摂取カロリーは1991年の2,053kcalから2011年の1,840kcalへ減少しています。これには、肥満が生活習慣病の原因になることを理解するなど、日本人全体の健康に対する意識が向上しているためといえるでしょう。
 しかし、身体状況や健康状態には個人差があります。それぞれに適した摂取カロリーを把握し、それに適した食事を心がけることがたいせつです。
〈1日の推定エネルギー必要量を知る〉
 推定エネルギー必要量は、年齢、性別、労働量(運動量)によって決定される、エネルギー消費平均値です。
〈推定エネルギー必要量の算出法〉
・推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量×身体活動レベル
・基礎代謝量(kcal/日)=まったく動かない前提で、1日生きるために必要なエネルギー。基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日) × 参照体重(kg)
・基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)=体重1kgあたりの基礎代謝量の代表値(18~29歳/男性24.0、女性22.1 30~49歳/男性22.3、女性21.7 50~69歳/男性21.5、女性20.7 70歳以上/男性21.5、女性20.7)
・参照体重(kg) = 該当年齢の平均的な体重
<身体活動レベルの目安>
*身体活動レベルとは、I(低い)=ほぼ一日中座っている場合。II(ふつう)=座っていることが多いが通勤、買物、家事など軽い運動はしている場合。III(高い)=立ち仕事が多い、移動が多い、またはスポーツなど余暇に活発な運動をしている場合となります。
年齢と、この3つのレベル分けから掛ける数が決まります。I(低い)/ II(ふつう)/ III(高い)の順で、18~69歳では1.50/1.75/2.00、70歳以上では1.45/1.70/1.95です。
<推定エネルギー必要量(kcal/日)>
基礎代謝量×身体活動レベルで導かれる数値を[年齢/I(低い)/ II(ふつう)/ III(高い)]の形で示したのが次の一覧です。
・18~29歳/男2,300 女1,650/男2,650 女1,950/男3,050 女2,200
・30~49歳/男2,300 女1,750/男2,650 女2,000/男3,050 女2,300
・50~69歳/男2,100 女1,650/男2,450 女1,900/男2,800 女2,200
・70歳~/男1,850 女1,500/男2,200 女1750/男2500 女2000
(乳児、小児の場合は成長に必要なエネルギーを、妊婦、授乳期の女性もそれに必要とされるエネルギーをこれらの数値に追加します。)
 参照体重の代わりにあなたの標準体重を入れることで、あなたの理想的な推定エネルギー必要量が計算できます。BMIが正常範囲(20以上25未満)から外れている場合は、理想的な推定エネルギー必要量に次第に近づけるようにします。
 必要な摂取カロリーが計算できても、どの食品がどの程度のカロリーなのかわからないと、まったく意味がありません。家庭内での食事や外食でよく食べられるものについては、以下を参考に、毎日のカロリーコントロールに挑戦してください。

<外食による摂取エネルギーの目安>
・ビーフステーキ=595kcal
・エビとホタテのグラタン=616kcal
・ポークしょうが焼き=445kcal
・ハンバーグ定食=890kcal
・カレーライス=820kcal
・ラーメン=600kcal
・牛丼弁当=670kcal
・ノリ弁当=770kcal
・和風お好み弁当=740kcal
・ハンバーガー=276kcal
・チーズバーガー=326kcal
・フライドポテト(Lサイズ)=340kcal

<(2)栄養バランスのコントロール>
〈日本人に不足している栄養素はカルシウムだけ〉
 最近では、健康を維持するために各栄養素をバランスよく摂取しようという意識をもっている人がふえてきました。そのせいか、「国民栄養調査(平成10年)」から判断すると、所要量に満たないのはカルシウムだけです。 牛乳や乳製品、豆類などを積極的に摂取して、所要量を維持できるようにしましょう。
 ただ、この20年の間には、脂質エネルギーの摂取量が全体の摂取エネルギーの25.8%から26.2%に増加しています。
 本来ならば、この数値を全体の摂取エネルギーの25%程度に抑えるのが理想です。
もちろん、体に必要な栄養素ではありますが、とりすぎると、脂質異常症や心疾患の原因になります。“このくらいならだいじょうぶ”と思っていると、その積み重ねによってどんどん蓄積されてしまいます。
 脂質の摂取については、“ちょっと少なめかな?”と思われる程度で摂取すると、ちょうどいいかもしれません。
〈塩分は1日に8.0g未満に抑える〉
 さて、栄養素とは別に、気をつけたいのが調味料です。
 塩や砂糖については、これもまた近年、意識が向上している傾向にありますが、実際は、知らず知らずのうちにとりすぎているというのが現実です。
 家庭の調理で薄味を心がけていても、じつは加工品に塩分や糖分が多く含まれていることがあります。塩分は1日に男性8.0g未満、女性7.0g未満を目標に、調理に使う塩のほか、どんな食品にどのくらい塩分が含まれているか、以下を参考にして、とりすぎに気をつけましょう。
<食品に含まれる塩分量>
・肉加工品に含まれる塩分量
ロ-スハム2枚40g=約1.0g
ショルダーベーコン40g=約1.0g
ウインナソーセージ2本30g=約0.6g
焼豚40g=約1.0g
・魚加工品に含まれる塩分量
甘塩ザケ1切れ80g=約1.5g
アジの干もの1枚70g=約1.2g
シシャモ生干し3尾70g=約0.9g
たらこ1/3腹30g=約1.4g
・主食に含まれる塩分量
食パン6枚切り1枚60g=約0.8g
かけうどん1杯=約5g(汁を残すと半分)
スパゲッティ(ソースを含む)80g=約3~4g

ご飯=0g
・練り製品に含まれる塩分量
焼きちくわ小1本45g=約0.9g
はんぺん1枚100g=約1.5g
さつま揚げ1個45g=約0.8g
かまぼこ90g=約2.3g
・調味料に含まれる塩分量
しょうゆ小さじ1=約0.9g
味噌(甘味噌)大さじ1=約1.1g
中濃ソース小さじ1=約0.4g
ケチャップ小さじ1=約0.2g

・つくだ煮・漬けものに含まれる塩分量
たくあん3切れ30g=約1.3g
野沢菜30g=約0.7g
梅干し1個10g=約0.8g
ノリのつくだ煮10g=約0.6g
 また、糖分は糖質として、穀類やイモ類にも含まれ、合計して200~300gが1日の摂取の目安です。そこに、コーヒーに砂糖を入れたり、菓子やくだものをたくさん食べると、摂取過剰になってしまいます。これもまた、摂取する糖質の量をコントロールしましょう。
 ただし、それぞれの生活習慣病における食事療法では、これ以上に注意が必要です。それぞれの生活習慣病の項目を参考にしてください。
<(3)適切な食習慣の定着>
〈摂取エネルギーを夜に集中させない〉
 人間には、生活のリズムがあるのと同様に、体内でもそれにともなって代謝(たいしゃ)のリズムがあります。このリズムをくずしてしまうと、ふとりやすい体質になってしまい、それが生活習慣病の原因になってしまうこともあります。
 食習慣で注意したいことは、1日3食、適切な時間にとること、3食の摂取エネルギーの配分を夜に集中させないこと、よくかんで、時間をかけて食べること。仕事や家事などで忙しくても、きちんとした食生活を習慣化させることがたいせつです。
《4運動習慣》
〈運動の生活習慣病へのさまざまな効用〉
 人間が生きていくうえで、適度な運動をすることは次のような効果があります。
・エネルギーを消費させ、体重をコントロールする。
・基礎代謝を促進する。
・脂肪合成を抑制する。
・インスリンの作用を促進する。
・中性脂肪を低下させる。
・心肺機能を強くし、筋力や体力を維持する。
・精神面をリフレッシュする。
 このような効果は、生活習慣病の要因を改善すると同時に、習慣的な運動が死亡率を低下させているという調査もあるほどです。
 つまり、適度な運動は、生活習慣病を予防するとともに、改善には欠かせない、たいせつな要素であるということです。
〈年齢、体調に合わせた強度で〉
 しかし逆に、はげしい運動は筋肉や関節、循環器系などに負担をかけ、悪影響をおよぼすこともあります。年齢や体の状態を考慮して、運動内容を決めることもたいせつです。
 また、摂取カロリーと同様に、蓄積されたエネルギーを消費することも考えなければいけません。ふつうに生活をしていれば、ある程度のエネルギーは消費されますが、運動によって消費したいエネルギー量は、1日150kcal、1週間で1050kcalが目安です。 〈有酸素運動を習慣的に行おう〉
 運動の方法としては、酸素を取り入れながら脂肪を燃焼させ、蓄積されたエネルギーを消費していく有酸素運動(ゆうさんそうんどう)が有効で、中程度の運動レベル、たとえば、ウォーキングや軽いジョギング、水泳やエアロビクスなどが効果的です。そして、これらを1日20~30分、毎日できなくても、定期的または習慣的に行うことがポイントです。
〈ちょっとしたくふうで日常の運動量をふやす〉
 また、日常生活のなかで簡単にできるくふうも必要です。たとえば、通勤時に歩く距離を多くする、家庭でテレビを見ながらでもできる踏み台を使った運動をする、歩くには少し遠い距離なら自転車を利用するなど、ちょっとした気配りで運動量が確保できます。ただし、くれぐれも無理をしないでください。マイペースが継続させるポイントです。
 以上のことを考慮し、自分なりに楽しみながらできる運動を考えましょう。
《5睡眠》
〈規則正しい睡眠習慣で健康増進〉
 運動と同様に、体を休めること、とくに睡眠はたいせつです。睡眠は体を正常に機能させるための自律神経(じりつしんけい)のバランスを保ち、また睡眠不足は、体の免疫力を低下させてしまいます。このことは、生活習慣病を引き起こす直接的な要因にはなりませんが、そのほかの要因を助長させてしまうことにつながります。
 ただし、睡眠中に虚血性心疾患や脳卒中で突然死をまねくことがあります。これは睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)(ふつう、1時間の睡眠中に、10秒以上の無呼吸状態が5回以上現れるときに疑われる)という、睡眠中、一時的に呼吸が停止する状態におちいるために起こるものです。死にいたることはなくても、高血圧や不整脈(ふせいみゃく)を引き起こすこともあります。
 とくに肥満の人に無呼吸症候群が多くみられます。最初はいびきをかき、しだいに無呼吸状態になります。肥満を解消することもたいせつですが、空気の通り道を確保するために、横向きで眠ると無呼吸を防ぐことができます。また、睡眠も食習慣と同様に、規則正しいことを心がける必要があります。
 現代人の日常生活では、なかなか決まった時間に眠りにつくのがむずかしかったり、就寝直前までなにかをしていると、気持ちが高ぶっていて眠れないことがあります。
 入浴やあたたかい飲みものの摂取、読書など、またBGMやアロマテラピーなどで眠りやすい環境をつくるくふうをするのもいいでしょう。
<いろいろなストレス解消法>
・楽しい食事 気の合う友人やリラックスできる家族と食卓を囲む。少量のお酒もよい。
・おふろに入る ぬるめの湯にゆっくりつかる。
・スポーツ 軽く汗を流し、全身に心地よい疲労感をもたらすと、心も自然にリラックスする。
・自分ひとりの時間をもつ 自分と静かに向き合うことで心をリフレッシュさせる。
・音楽や香りに身をまかせる 気持ちを落ちつかせるような音楽、香りを見つけておくとよい。
・笑うこと
《6嗜好品とストレス》
〈健康的なストレスの発散方法を見つけよう〉
 タバコやアルコールは、仕事や家事などの日常の生活で感じるストレスを緩和したり、とくにアルコールは人間関係を円満にする潤滑油という面もあります。しかし、これらがけっして体や心によいばかりではありません。
 喫煙者のがんをはじめとした疾患の発生率をみても、喫煙者は非喫煙者より、かなり多いことがわかります。
「酒は百薬の長」とは昔からいわれていますが、これは、適度なアルコール摂取のことを意味しています。大量のアルコール摂取は、肝機能の障害や疾病(しっぺい)をまねくだけでなく、肥満の原因となり、また、脳血管障害を引き起こす原因になることもあります。
 アルコール摂取においては、自分の適量を把握し、体をいたわりながら飲むことがたいせつです。以下、1日のアルコールの適量とエネルギー量について示しますので、参考にしてください。
・日本酒180ml(1合)=185kcal
・ビール400ml(中ジョッキ1杯)=160kcal
・ワイン200ml(ボトル1/3本)=146kcal
・焼酎25度100ml(1/2合)=146kcal
・ウィスキー60ml(ダブル1杯)=142kcal
・ブランデー60ml(ダブル1杯)=142kcal
・ウオッカ40度60ml(ダブル1杯)=144kcal
・ジン47度60ml(ダブル1杯)=170kcal
〈適正飲酒10か条〉
 アルコールは飲まないに越したことはありませんが、もし飲むなら、この適正10か条をまもってください。
(1)笑いながら共に楽しく飲む
(2)自分のペースでゆっくりと
(3)食べながら飲む習慣を
(4)自分の適量にとどめる
(5)週に2日は休肝日を
(6)他人に無理強いをしない
(7)薬といっしょには飲まない
(8)強いアルコール飲料は薄める
(9)遅くても夜12時には切り上げる
(10)肝臓などの定期検診を受ける
 また、就寝前の飲酒は利尿作用(りにょうさよう)や浅い眠りを誘発し、深い眠りをさまたげるおそれがあるので、ひかえめにしましょう。
 喫煙や飲酒でストレスを発散するのもいいでしょう。しかし、健康的な発散方法とはいえません。
 ストレスはその原因に個人差があるように、発散方法も人それぞれです。入浴や外出、趣味やスポーツなど、より健康的で自分に適した発散方法を探すことがたいせつです。
 ストレスは自律神経のバランスをくずしてしまい、いずれ、がんや心疾患を引き起こす要因となることもあります。
 ストレスを感じたら、なるべく長引かないように発散させる努力を心がけましょう。

出典 小学館食の医学館について 情報

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