出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…本来,田植は一日で終えねばならぬとする信仰があり,近世以前は名主(みようしゆ)などの信仰的に重要な田は,一般の田植に先だって田の神を勧請(かんじよう)し大がかりに植えた。田主(たあるじ)と呼ばれる指揮者の統率のもとに,飾りたてた牛が特殊な技法で代(しろ)を搔(か)き,多勢の早乙女が信仰的に配列された多くの田植歌を唱和し,田人が腰太鼓,笛,すりささら,鉦(かね)などの楽器ではやした。途中〈ひるまもち〉とか〈おなり〉と呼ばれる神格化された女性が昼食を運び,田の神とともに供応を受けた。…
…苗は藁(わら)しべで束ね,苗籠などに入れて本田に運ぶ。田植全体の指揮は田主(たあるじ∥たろうじ)といい,その家の主人が行うのが古い形態であるが,手伝いの中の古参の者がこれにあたることもある。本田は荒代(あらしろ),中代(なかしろ),植代(うえしろ)と数回代搔きを行う。…
…ただし,近世の地主は自作部分を内包した地主手作り経営という性格をもっているのが一般的である。 近世の地主は地頭,田主,大屋,親方,親作,地親などと呼ばれた。ところで,地主は小作人から小作料を徴収する小作経営だけでなく,酒屋,油屋,紺屋などの農村工業をはじめ質屋,穀屋,旅籠などの金融・流通業を兼営し,村方の再生産に深く浸透している。…
…苗は藁(わら)しべで束ね,苗籠などに入れて本田に運ぶ。田植全体の指揮は田主(たあるじ∥たろうじ)といい,その家の主人が行うのが古い形態であるが,手伝いの中の古参の者がこれにあたることもある。本田は荒代(あらしろ),中代(なかしろ),植代(うえしろ)と数回代搔きを行う。…
…11世紀後半から20世紀中葉の土地改革にかけての期間,中国の小作農に当たる佃戸(でんこ)(あるいは佃農)の行った,小作料の徴収をめぐる地主(田主(でんしゆ)あるいは業主)への抵抗運動。中国ではすでに漢代から形態の上で小作制度に近似した慣行はあったが,土地を所有する地主が佃戸と契約を交わして土地を貸し出し,佃戸が小作料を納入する制度(租佃制あるいは地主佃戸制)が華中・華南を中心に普及していくのは10世紀に入ってからであり,すでに唐代後半,8世紀半ばに先駆的な例のある抗租についての資料も,11世紀後半,北宋中期,長江(揚子江)下流南岸デルタの蘇州市,嘉興市方面での動きを伝えるものをはじめとしてしだいに増えてくる。…
…ただし,近世の地主は自作部分を内包した地主手作り経営という性格をもっているのが一般的である。 近世の地主は地頭,田主,大屋,親方,親作,地親などと呼ばれた。ところで,地主は小作人から小作料を徴収する小作経営だけでなく,酒屋,油屋,紺屋などの農村工業をはじめ質屋,穀屋,旅籠などの金融・流通業を兼営し,村方の再生産に深く浸透している。…
※「田主」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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