精選版 日本国語大辞典 「畔放」の意味・読み・例文・類語 あ‐はなち【畔放】 〘 名詞 〙 田の畔(あぜ)を切り放して、入れておくべき水を落とすこと。「天つ罪」の一つで、古代、共同体に対する重大な犯罪とされた。[初出の実例]「更に国の大ぬさを取りて、生剥(いきはぎ)、逆剥(さかはぎ)、阿離(アはなち)、溝埋(みぞうめ)、屎戸(くそへ)、上通下通婚(おやこたはけ)、〈略〉の罪の類を種種(くさぐさ)求(ま)ぎて」(出典:古事記(712)中) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「畔放」の意味・わかりやすい解説 畔放あはなち 田の畔を崩して,水を流し出すこと。日本の上代における禁忌の一つ。農作業を妨害する天津罪 (あまつつみ) 8罪の一つ,串刺しの罪に数えられる。田の畔は耕作者の占有権を示すものであるが,これをこわすことは田を保護する神の神聖を犯すものとされた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報