精選版 日本国語大辞典 「生剥」の意味・読み・例文・類語
いき‐はぎ【生剥】
なま‐はげ【生剥】
- 〘 名詞 〙 ( 「なま」は「なもみ」の意 ) 秋田県男鹿半島などで、旧暦正月一五日、近年では大晦日の晩に行なう行事。また、その行事に登場するもの。青年数人が、恐ろしい鬼の面をかぶり、蓑(みの)を着、木製の刃物・鍬・幣束・桶・箱などを持ち、家々を訪れて酒食のふるまいを受け、祝儀をもらう。現在は、鬼が火だこのできるような怠け者を懲らしめに来るとされているが、元来は、遠方から正月に訪れて来る異郷の神を表わすものの名残りであるとされる。なもみはぎ。火形たくり。《 季語・新年‐冬 》
- [初出の実例]「生剥とて村々の男共は、〈略〉手に銀紙貼の包丁を持ち家毎に廻る」(出典:風俗画報‐二二四号(1901)諸国正月行事)