疑うらくは(読み)ウタガウラクハ

デジタル大辞泉 「疑うらくは」の意味・読み・例文・類語

うたがうらく‐は〔うたがふらく‐〕【疑うらくは】

[連語]《動詞「うたがう」の終止形接尾語らく」+係助詞」》疑ってみることには。恐らく。ひょっとして。
「―君却て妾を思わざるべし」〈織田訳・花柳春話
[補説]本来「うたが(疑)う」のク語法は「うたがわく」であるが、平安末期ごろから、接尾語「らく」の付いたこの形も用いられるようになった。

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精選版 日本国語大辞典 「疑うらくは」の意味・読み・例文・類語

うたがうらく‐はうたがふらく‥【疑は】

  1. [ 1 ] 〘 連語 〙 ( 動詞「うたがう(疑)」の終止形に、接尾語として独立した「らく」と係助詞「は」の付いたもの ) =うたがわくは(疑━)
    1. [初出の実例]「窃(ひそかに)(ウタカ)フラクハ、正声の已に失せんことを」(出典:文鏡秘府論保延四年点(1138)西)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 推量表現を伴って用いることが多い。たぶん。
    1. [初出の実例]「うたがふらくは照覚の無情説法の語、ひびきいまだやまず、ひそかに谿流のよるの声にみだれいる」(出典:正法眼蔵(1231‐53)谿声山色)

疑うらくはの補助注記

「うたがわくは」より遅れて、院政期ごろから用いられたらしい。

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