痘苗(読み)トウビョウ

デジタル大辞泉 「痘苗」の意味・読み・例文・類語

とう‐びょう〔‐ベウ〕【痘苗】

種痘に使う材料。弱毒化した痘瘡ウイルスの液。

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精選版 日本国語大辞典 「痘苗」の意味・読み・例文・類語

とう‐びょう‥ベウ【痘苗】

  1. 〘 名詞 〙 天然痘予防接種に用いる弱毒化したウイルスの液。種痘の接種材料。
    1. [初出の実例]「痘苗製造所を置く事となり」(出典:日本‐明治二九年(1896)七月二日)

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百科事典マイペディア 「痘苗」の意味・わかりやすい解説

痘苗【とうびょう】

種痘の接種材料。灰色の濃厚な懸濁液ワクシニアウイルスを雌子ウシに接種し,生じた膿疱(のうほう)から得た粗苗にグリセリン防腐剤フェノールを加えたもの。ワクシニアウイルスは人痘ウイルスではないが,抗原的には区別できない。
→関連項目牛痘ワクチン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「痘苗」の意味・わかりやすい解説

痘苗
とうびょう
smallpox vaccine

種痘の接種材料で,痘瘡 (天然痘) ワクチンのこと。痘苗は種々あるが,近年まで用いられていたのは牛化人痘苗で,これは人痘をサルウサギなどに接種,発痘させたものを,さらに子ウシの腹部に接種し,ここに発痘したものをかき取って,0.6%石炭酸グリセリンで4~5倍に薄めたもの。

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