(読み)テン

デジタル大辞泉 「癲」の意味・読み・例文・類語

てん【癲】[漢字項目]

[音]テン(呉)(漢)
気が狂う。「瘋癲ふうてん
病気の名。「癲癇てんかん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「癲」の読み・字形・画数・意味


24画

(異体字)
15画

[字音] テン
[字訓] くるう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(てん)。倒の意がある。〔説文七下に「なり」とあり、眞(しん)声。眞に塡・(てん)の声がある。また「一に曰く、腹張るなり」という。〔玉〕に「は狂なり」とあり、古くを用いた。眞(真)は道(どうきん)(行き倒れ)の意であるから、狂・癲(てんかん)が字の初義であろう。

[訓義]
1. てんかん。
2. くるう、みだれる。
3. やむ、なやむ、たおれる。
4. 腹がふくれる病。

[古辞書の訓]
名義抄〕癲・ クルフ・タフル/癲狂 モノクルヒ 〔立〕癲 モノクルヒ・タフル

[熟語]
癲鬼・癲狂癲狗癲眩癲疾
[下接語]
酒癲・拯癲・疲癲・靡癲・瘋癲

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【精神病】より

…精神の異常ないし病的状態は人類の歴史とともに古い。古代ギリシア・ローマの時代にはすでに,〈神聖病〉と呼ばれた癲癇(てんかん),黒胆汁の過剰によると説明されたメランコリア,狂乱状態を示すマニア,子宮(ヒュステラ)が体内で動き回る婦人病としてのヒステリーなどが知られていた。これらが〈精神病〉という総称のもとに体系化されるのは,精神医学がやっと自立の活動をみせる19世紀になってからで,〈精神病Psychose〉の語も1845年にウィーン大学のフォイヒタースレーベンE.von Feuchterslebenがその著《心の医学の教科書》で初めて使ったとされる。…

※「癲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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