20世紀日本人名事典 「白井健三郎」の解説
白井 健三郎
シライ ケンザブロウ
昭和・平成期の文芸評論家 学習院大学名誉教授。
- 生年
- 大正6(1917)年12月14日
- 没年
- 平成10(1998)年2月13日
- 出生地
- 東京都千代田区神田
- 学歴〔年〕
- 東京帝大文学部仏文科〔昭和18年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 勲三等瑞宝章〔平成7年〕
- 経歴
- 大学在学中に中村真一郎、福永武彦、加藤周一らと文学グループ、マチネ・ポエティックを結成、詩やエッセイを発表。戦後はサルトルやカミュなど実存主義に関心を持ち、翻訳、紹介を続けた。昭和23年慶応義塾大学講師、27年経済学部助教授、29年学習院大学文学部助教授、36年教授、56年文学部仏文科主任教授。63年名誉教授。また、学生運動の支援や、「悪徳の栄え」の翻訳がわいせつにあたるかを争った“サド裁判”の特別弁護人なども務めた。その後、フーコー、デリダなどポストモダニズムの翻訳、紹介を続けた。著書に「実存と虚無」「異常が正常をあばくとき」、訳書にサルトル「文学とは何か」、アラン「幸福論」、「ひとつの立場」「アルケオロジー宣言」などがある。61年古希記念論文集「彷徨の祝祭」を出版。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報