白書院(読み)シロショイン

デジタル大辞泉 「白書院」の意味・読み・例文・類語

しろ‐しょいん〔‐シヨヰン〕【白書院】

《「しろじょいん」とも》ひのき白木造りを主とし、漆塗りをしていない書院武家では奥向き寺家では表向き座敷。→黒書院

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精選版 日本国語大辞典 「白書院」の意味・読み・例文・類語

しろ‐しょいん‥ショヰン【白書院】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しろじょいん」とも ) 近世、武家住宅内の建物の一つ。柱は白木(しらき)で、漆などを塗っていない書院。江戸城本丸御殿では一番主要な大広間の次にあり、表向きの部屋として儀式を行なったり、来客と対面したりするのに用いた。対面所とも。黒書院はこの奥にある。
    1. [初出の実例]「御城中にも白書院くろ書院とて有と也」(出典:俳諧・類船集(1676)之)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「白書院」の意味・わかりやすい解説

白書院
しろしょいん

黒書院

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世界大百科事典(旧版)内の白書院の言及

【白木・黒木】より

…中世の邸宅のなかにも黒木御所の名称が見えるが,黒木のもつ自然的表現を洗練させ美的様式として完成させたのは,茶室や,茶室様式を邸宅に応用した数寄屋造(すきやづくり)である。江戸時代の将軍や大名の邸宅における白書院,黒書院の場合も,書院造の正規の様式による白書院に対して,黒書院には皮つきの柱などの数寄屋造の手法が用いられ,より内向きの接客に使われたが,両者間に様式的な差異がない場合もある。白木・黒木の対照的な使用は建築だけでなく,日常生活のいろいろな面に及んでおり,現在も使い捨ての楊枝(ようじ)に皮つきの〈くろもじ〉を使うなどの例が見られる。…

※「白書院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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