百八煩悩(読み)ヒャクハチボンノウ

デジタル大辞泉 「百八煩悩」の意味・読み・例文・類語

ひゃくはち‐ぼんのう〔‐ボンナウ〕【百八煩悩】

仏語人間心身を悩まし迷わせる煩悩。数の多いことを百八と示したもの。一説に、眼・耳・鼻・舌・身・意の六根それぞれに悩みが六つあって36、これを過去・現在・未来にそれぞれ配して合計108とする。

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精選版 日本国語大辞典 「百八煩悩」の意味・読み・例文・類語

ひゃくはち‐ぼんのう‥ボンナウ【百八煩悩】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。人間の持つ一〇八種の煩悩。一説に眼・耳・鼻・舌・身・意の六根が、色・声・香・味・触・法の六塵(ろくじん)と関係する時に、それぞれ苦楽・不苦・不楽の三種があって、一八の煩悩となる。これを染・浄の二つに分け、この三六をさらに過去・現在・未来の三つに分けて、合計一〇八となると計算したもの。人間の迷いのもととなる煩悩のすべて。百八結業(けちごう)
    1. [初出の実例]「百八煩悩のきづななる、珠数をつまくり」(出典:一休仮名法語(1481頃))
    2. [その他の文献]〔大智度論‐七〕

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