(読み)ウ

デジタル大辞泉 「盂」の意味・読み・例文・類語

う【盂】[漢字項目]

[音]ウ(呉)(漢)
飲食物を盛る口の広い器。鉢。「盤盂
鉢状のもの。「腎盂じんう
難読盂蘭盆うらぼん

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精選版 日本国語大辞典 「盂」の意味・読み・例文・類語

う【盂】

  1. 〘 名詞 〙 鉢。椀。また、接尾語的に、そのような形をしたものを数えるのに用いる。〔解剖辞書(1875)〕

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普及版 字通 「盂」の読み・字形・画数・意味


7画

(異体字)盂
8画

[字音]
[字訓] みずのみ・わん

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 形声
声符は于(う)。〔説文〕五上に「盂はなり」、次条に「は小盂なり」とあって、椀の類。周初の〔侯盂(えんこうう)〕は自名の器で、水器と考えられる。〔礼記、玉藻〕に、を浴器とする。

[訓義]
1. みずのみ。
2. 水器。
3. わん。
4. ゆあみだらい。

[古辞書の訓]
盂字条参照。

[語系]
・于・(芋)・宇・盂hiuaは同声。ふくよかに大きいものの意がある。

[熟語]

[下接語]
・盤・覆


8画

(異体字)
7画

[字音]
[字訓] みずいれ・わん

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 形声
声符は于(う)。〔説文〕五上に「なり」とするが、周初の〔侯盂(えんこうう)〕は自名の器で、水器とみられる。木器のものをという。

[訓義]
1. みずいれ。
2. 飯器、わん、みずのみわん。

[古辞書の訓]
名義抄〕盂 ホトギ・サラ・ツトム 〔立〕盂 アラフ・ハチ・ヒトモリ 〔字鏡集〕盂 ホトキ・ハム・ヒトモリ・サラ・ハチ・サカツキ・イヒノツキ・ツトム

[語系]
盂・・于・(芋)hiuaは同声。ふくよかに大きいものの意がある。盂は器腹のふくらんだ水器。

[熟語]
盂鉢盂方
[下接語]
一盂・献盂・水盂・凍盂・盃盂・盂・飯盂・盤盂・覆盂・盆盂

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「盂」の意味・わかりやすい解説



yu

中国古代の礼器一つ土器,青銅器ともにある。飲食物の容器で,大口深鉢に圏足と左右取手がついている。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【青銅器】より

…鬲の上にこしきを作りつけた形の蒸し器(甗(げん))がこの時期の後半に作られ出す。飯類を入れる,口の少しすぼまったはち(簋(き)),同様な用途の深い鉢形の容器(盂(う))も多くはないが青銅製のものが作られ出す。楽器としては槌でたたく柄付きの小さなかね(鉦(しよう))がある。…

※「盂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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