盗癖(読み)トウヘキ(その他表記)cleptomania
kleptomania

デジタル大辞泉 「盗癖」の意味・読み・例文・類語

とう‐へき〔タウ‐〕【盗癖】

物を盗む習癖。ぬすみぐせ。

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精選版 日本国語大辞典 「盗癖」の意味・読み・例文・類語

とう‐へきタウ‥【盗癖】

  1. 〘 名詞 〙 衝動的に人のものをぬすむくせ。ぬすみぐせ。
    1. [初出の実例]「暫く聞かなかった彼の盗癖(タウヘキ)に思ひ至った」(出典:土(1910)〈長塚節〉二八)

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改訂新版 世界大百科事典 「盗癖」の意味・わかりやすい解説

盗癖 (とうへき)
cleptomania
kleptomania

盗みを繰り返す傾向の持主が示す習慣的な盗みの性癖。一般的な使われ方としては子どもに動機不明な盗みがあったりしたときに便宜的に用いられたり,矯正困難な盗みの習慣に対してこの用語で説明したりする。盗癖の種類としては,家内窃盗,持出し,家出後の万引など少年非行が保護者の領域外に及んで急速に習慣化したもの,貧困,学業不振,身体疾患などの劣等感の代償逃避として起こったもの,いたずら半分の集団万引などから盗みがスリルとなって固定したもの,盗みを職業的手口としているもの,などが一般的な形である。そのほか,女性の性周期前後の心理的不安定や本人が意識しない神経症性感情複合(コンプレクス)や虚飾,他人の関心をひきたい心理などを背景にしたもの,精神病による幻覚・妄想その他の病的症状から派生したもの,性欲異常の一型(フェティシズム)として異性持物を集めるために盗むもの,などもある。
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